本文に移動

独当局「ベルリンの少女像」撤去、見直しの意向示す

登録:2020-10-14 05:04 修正:2020-10-17 15:25
「訴訟で撤去に時間かかる…連邦・州政府がともに討論すべき問題」 
13日昼、現地住民や在独韓国人ら約300人が少女像を守るためのデモ 
社民党や緑の党、左派党など区議員の過半数が「撤去命令の見直しを」 
今月13日(現地時間)、ドイツ・ベルリンのミッテ区役所前で、同区による「平和の少女像」撤去命令に抗議するデモが行われた。約200人が参加した中、ドイツ市民がウクレレ公演を行っている=ベルリン/聯合ニュース

 ドイツ・ベルリンの「平和の少女像」(少女像)の撤去命令を下したミッテ区長が事実上、撤去計画を見直す意思を明らかにした。

 平和の少女像の設置を主導したドイツと韓国の市民団体であるコリア協議会は13日(現地時間)、ベルリンで少女像を守るためのデモを行った。約300人のデモ隊はドイツ語で「ベルリンは勇気を出せ、少女像はその場にいるべきだ」と掛け声をあげながら、少女像前からミッテ区役所まで30分間にわたりデモ行進をした。

 ミッテ区のシュテファン・フォン・ダセル区長は同日、区役所前で予告なしに現れ、デモ隊を迎えた。国際連帯のための人権団体と反性暴力団体のメンバーらが「少女像の存立理由」について発言すると、ダセル区長は主催側に自由発言を申し込んだ。「少女像の存立を要求する人々の話を聞き、状況をよく把握した」としたうえで、「昨日、コリア協議会が訴訟(撤去命令効力執行停止申立て)を起こしたため、いずれにせよ撤去には時間がかかる。その間、共に討論したい」と述べた。彼は「ドイツと日本の外交関係があるため、日本政府の抗議を無視するわけにはいかない」とし、「ミッテ区だけの問題ではなく、ドイツ連邦とベルリン-ブランデンブルク州政府がともに討論しなければならない問題」だという見解を示した。

今月13日(現地時間)、ドイツのベルリンで現地住民やドイツ在住の韓国人ら約300人が「平和の少女像」の撤去命令に抗議し、ミッテ区役所まで街頭行進を行っている=ナム・ウンジュ通信員//ハンギョレ新聞社

 これに先立ち、社会民主党所属のミッテ区議員らが12日、ミッテ区に少女像の撤去計画の見直しを要求したのに続き、13日も集会が開かれる前に区長が所属している緑の党や左派党の議員らミッテ区議員の過半数以上が、ダセル区長に撤去の見直しを求める意見を伝えたことが分かった。

 ミッテ区は今年7月、都心に少女像の設置を許可した。しかし、先月28日の除幕式後、日本政府が少女像の撤去を要請したことを受け、7日に撤去命令を下した。表面的には第2次世界大戦当時、日本軍がアジア太平洋全域で女性を性的奴隷として強制的に連れて行ったなど、碑文の内容が問題になった。撤去期限は今月14日で、少女像の設置を主管するコリア協議会は前日、ベルリン行政裁判所に撤去命令効力執行停止申請を出した。コリア協議会のハン・ジョンファ代表はハンギョレの取材に「碑文の内容が主な争点になりそうだ」とし、撤去命令の撤回のため一部の文言の修正などを検討できるという立場を明らかにした。

今月13日(現地時間)、ドイツのベルリンで現地住民やドイツ在住の韓国人ら約300人が「平和の少女像」の撤去命令に抗議し、ミッテ区役所まで街頭行進を行っている=ナム・ウンジュ通信員//ハンギョレ新聞社
ベルリン/ナム・ウンジュ通信員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/965660.html?_fr=mt2韓国語原文入力:2020-10-1402:46
訳H.J

関連記事