世界保健機関(WHO)が133の中・低所得国に1億2千万個の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)迅速検査キットを提供する。韓国バイオ企業が生産した製品も含まれている。
28日(現地時間)、テドロス・アダノムWHO事務局長はメディア向けのビデオ・ブリーフィングで、「ビル&メリンダ・ゲイツ財団などパートナーらと共に、1億2千万個の抗原検査方式の検査キットを中・低所得国に提供することで合意したと発表した。
南米をはじめCOVID-19感染者数が急増している全世界133の中・低所得国が対象になるものとみられる。豊かな国とそうでない国のCOVID-19検査数の差を埋めるための努力の一環で、早ければ来月から6カ月間進められるものとみられる。
テドロス事務局長は「(抗原検査は)それほど精密ではない装備と安い価格(約5ドル)でおおよそ15~30分で信頼できる結果を提供する」とし、COVID-19への対応に「重要な道しるべ」だと述べた。さらに「特に遺伝子検査(PCR)のための研究施設や訓練された医療陣がいない地域で検査を拡大できる」とし、「COVID-19をより早く診断すればするほど、ウイルスに感染した人をより早く治療・隔離し、接触者を追跡することができる」と述べた。
検査キットは多国籍製薬会社のアボットと韓国のバイオ企業のSDバイオセンサーが開発した製品だ。SDバイオセンサーのCOVID-19迅速検査キットは最近、WHOによって緊急承認を受けた。鼻水などを綿棒で採取し、試薬につけて検査機器に落とすと、15~30分でCOVID-19感染の有無を判別できる。