本文に移動

「安倍首相の健康異常説、韓国が特に関心」日本のメディアが報道

登録:2020-08-27 09:58 修正:2020-08-27 11:24
毎日新聞の記名コラム、安倍首相の大腸炎について詳しく説明 
自民党最大派閥の議員ら「辞任論打ち消し」ムード 
「韓国メディアは比重を置いて報道、大使館も情報収集」
2012年秋に発刊された「日本消化器病学会」の小冊子に、安倍首相が自身の持病について主治医と対談形式で比較的率直に話した内容が載っている=小冊子よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 日本の「毎日新聞」が、安倍晋三首相の持病について中学3年の時に発病したことなどを含め比較的詳しく説明し、とりわけ韓国が「安倍首相健康異常説」に関心が高いと指摘した。

 毎日新聞の古賀攻専門編集委員は26日、記名コラムを通じて、安倍首相が持病について率直に打ち明けた2012年秋の消化器病学会の小冊子を紹介した。安倍首相は当時、自分の主治医と持病の「潰瘍性大腸炎」について対談した。安倍首相が第2次政権(2012年12月)を始める前だった。学会誌によると、安倍首相は中学3年の時に最初に症状が現れ、50年近く持病を抱えているという。高校時代には病名も分からず、年に1度はストレスが多い時期に腹痛と血便に苦しんだ。1998年に衆議院議員として活動していた時は、体重が65キロから53キロに減るほど悪化し、慶応大学病院に3カ月入院した。

 安倍首相は新薬の効果で症状が好転し、総理大臣になった。しかし病気が悪化し、2007年9月に約1年で辞任した。当時、安倍首相が「少し休むべきだった」と辞任を後悔したといううわさが流れた。そのため、今回は簡単には辞めないだろうという主張も出ている。

 安倍首相を輩出した自民党内の最大派閥である「細田派」も辞任とは一線を引いている。細田派の重鎮議員らは「コロナの感染拡大が止まらず、経済の回復がままならない中、いま退くわけにいかないと思っているはずだ。米中関係の緊迫化もある」などを挙げ、辞任論を打ち消すムードが強いと共同通信が26日に伝えた。

 争点は安倍首相の健康状態だ。「潰瘍性大腸炎」は、日本の厚生労働省が指定した難病で、症状が好転した後も再び悪化する場合が多い。安倍首相が今月17日に続き、1週間後の24日にも病院を訪れたのは「血液成分除去療法」などの特殊な治療を受けたためという報道がある。薬で回復が難しいほど状態が悪化したという話だ。毎日新聞の古賀編集委員は「コロナ禍を抱えて(健康が悪化した安倍首相が)残り1年少々の総裁任期で何かをやり遂げるには限界がある」と指摘した。

 日本のメディアは安倍首相の「健康悪化説」に韓国が関心が高いことにも注目している。古賀編集委員はコラムで「大統領選の話題で持ちきりの米国や、そもそも高官の体調を報じる習慣のない中国では、安倍問題はあまり流通していない」と書いた。しかし「韓国は違う。1面で報じた有力紙があるし、在日韓国大使館員は情報収集に躍起らしい」と指摘した。

 実際、安倍首相が今月17日に初めて慶応大学病院で検診を受けた際、これを大きく取り上げた韓国の主要メディアとは違って、日本のメディアは大半が短信で処理した。安倍首相の持病は前からのニュースであり、煽情的な報道を流す週刊誌で「執務室で吐血した」と刺激的に報道した影響が大きかったという分析だ。

 古賀編集委員は、安倍首相の健康悪化説に対する韓国側の格別な関心について、韓国紙の東京特派員による解説を付け加えた。「韓国人にとって安倍首相は歴代で一番不人気な日本の首相だ。だから進退に結びつく健康問題への関心はものすごく高い」ということだ。

キム・ソヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/959421.html韓国語原文入力:2020-08-26 15:39
訳C.M

関連記事