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米、北朝鮮に「挑発するな」と鋭意注視

登録:2020-06-15 05:43 修正:2020-06-15 09:32
大統領選挙を控えたトランプ大統領、北朝鮮の「管理」に注力 
陸軍士官学校の卒業式では「米国民を脅かせば行動するだろう」 
米メディア「トランプ大統領の北朝鮮賭博、2年で破綻」
北朝鮮の金正恩国務委員長と米国のドナルド・トランプ大統領が2019年6月30日、板門店で会い、握手をしている=キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社

 米国は、北朝鮮がますます発言の度合いを高め、軍事行動の可能性までほのめかすと、ただちに「挑発するな」と警告し、状況を鋭意注視する雰囲気だ。米国メディアからは「シンガポール首脳会談」の開催の2年後に朝米関係が原点に戻ったという否定的な分析も出ている。

 米国務省は13日(現地時間)、北朝鮮のキム・ヨジョン労働党第1副部長の強硬な談話について「我々は北朝鮮の最近の歩みと声明に失望した」と論評した。9日に北朝鮮が南北間のすべての通信連絡線を遮断すると明らかにした際に打ち出した立場に「声明」という言葉を追加したのだ。また、9日に「北朝鮮が外交と協力に戻ることを求める」と明らかにしたことに加え、「挑発を避けることを求める」という文言も追加した。北朝鮮の最近の発言と行動を注意深く見守っていることを確認し、軍事的行動を行わないよう警告したと解釈される。

 大統領選挙をわずか4カ月後に控えたドナルド・トランプ大統領は、北朝鮮の核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の中断を成果として掲げ、事態の進展よりも北朝鮮がこの一線を越えないよう管理することに注力している。北朝鮮を特定して狙ったものではないが、トランプ大統領は米国が対応に乗り出すことができるという原則も明らかにした。彼は同日、米陸軍士官学校の卒業式の演説で「我々の敵に伝える。我々の国民が脅かされたら、我々は決して行動することを躊躇しないだろう」とし、「今から我々が戦うなら、我々は戦って勝利するのみ」と語った。

 こうした中、米国では6・12朝米首脳会談2周年を機にトランプ大統領の対北朝鮮政策を非難する声が相次いでいる。NBC放送は同日、「美しい手紙から暗い悪夢まで:トランプの北朝鮮賭博はどう破綻したか」というタイトルの記事で、トランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が二度会っても北朝鮮の非核化は実現できなかったと指摘した。

 米国の公営ラジオのNPRも、トランプ大統領が重大な突破口だと評価したシンガポール首脳会談の2年後に朝米関係は原点に戻ったと評価し、平壌(ピョンヤン)が挑発の追加を準備していたと考えられると見通した。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/949298.html韓国語原文入力:2020-06-15 02:31
訳M.S

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