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ビーガン代表「私の交渉相手はチェ副相」…実権持つ重量級実務協議を提案

登録:2019-11-22 06:52 修正:2019-11-22 10:56
国務副長官承認聴聞会に出席 
「私の昇進は北朝鮮問題の優先順位が高まるという意味… 
チェ次官は金委員長が信頼する側近」 
「北朝鮮を挑発すれば、大きなミスであり機を失することになる」
スティーブン・ビーガン米国務省北朝鮮政策特別代表=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 米国が20日(現地時間)、北朝鮮に非核化対話のテーブルへの復帰を求めながら、「ビーガン-チェ・ソンヒ」に格上げした実務協議を提案した。実権を持つ副長官級交渉で重みを出し、首脳間の会談に先立って実質的な進展を成し遂げようという考えだ。

 朝米非核化実務協議の米国側代表を務めるスティーブン・ビーガン国務省対北朝鮮特別代表は同日、国務副長官指名者として上院外交委員会の承認聴聞会に出席し、このような見解を明らかにした。ビーガン代表は副長官に昇進することについて、「北朝鮮にいる我々のカウンターパートたちにとっても重要なメッセージ」だとし、「北朝鮮問題の優先順位をさらに高めることを意味する」と述べた。ビーガン代表は、副長官になっても北朝鮮政策特別代表の肩書きを維持し、対北朝鮮交渉を続ける予定だ。

 ビーガン代表は、「北朝鮮側で私と交渉すべき人はチェ・ソンヒ(外務省)第1次官」だと述べた。彼はこれまで会談してきた北朝鮮の交渉相手には十分な権限が備わっていなかったとし、「チェ次官は金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の信任を受けており、金委員長がそばに置いている」と述べた。現在、ビーガン代表の北朝鮮側カウンターパートはキム・ミョンギル外務省巡回大使だが、自分が上院の承認を経て副長官に任命されれば、北朝鮮も重量感と実権を備えたチェ副相に格上げすべきだという考えを表明したのだ。

 ビーガン代表がチェ次官を交渉相手に挙げたのは、これまで北朝鮮側から非核化問題に実権を持たない人々が実務協議に出てきたため、進展がなかったと判断したためと見られる。ビーガン代表はこの日も「ドナルド・トランプ大統領は首脳会談が成果をあげるためには、『合意』または『それに近い合意』(near deal)が必要だと述べてきた」とし、第3回首脳会談前に実務レベルでかなりの成果が必要であると強調した。先月4~5日、スウェーデンのストックホルムで実務交渉が決裂した後、朝米の間では膠着状態が続いている。

 ビーガン代表は「北朝鮮が非核化を決断したという意味のある、検証可能な証拠はないが、依然としてそのような選択ができると信じている」と述べ、対話への強い意志を示した。そして、「(交渉の)窓はまだ開かれている」と繰り返しながら、「北朝鮮は機会をつかむべきだ」と述べた。

 北朝鮮が米国に「新たな計算法」を求めて提示した「年末期限」についても、ビーガン代表は「北朝鮮が設定した人為的なデッドラインであり、残念ながら彼ら自らが作ったデッドラインだ」だとし、「我々は年末のデッドラインを持っていない」と述べた。その一方で、ビーガン代表は年末以降の状況について、「この外交が始まる前のさらに挑発的な段階に戻る可能性もあると見ている」としたうえで、「それは大きなミスであり、機を失することになるだろう」と述べた。北朝鮮が長距離ミサイルや核実験、またはそれに類似した行動を再開する可能性を懸念し、警告メッセージを送ったのだ。北朝鮮は最近、年末に近づくにつれ各種の談話を出し、「敵視政策を撤回」しない限り対話もないと米国に圧力をかけている。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/917953.html韓国語原文入力:2019-11-22 02:30
訳H.J

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