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北朝鮮の漁船、日本の取締船と衝突…北朝鮮の乗組員約60人を全員救助

登録:2019-10-08 01:34 修正:2019-10-08 07:39
東海の大和堆海域で衝突 
イカの漁場、朝-日の対立が頻繁な地域 
日本、救助した船員を北朝鮮に送還する方針
北朝鮮漁船と日本水産庁の漁業取締船の衝突のニュースを報じるNHK放送画面=NHKの画面のキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮漁船と日本の漁業取締船が東海で衝突し、海に飛び込んだか、海に落ちた北朝鮮の船員約60人が全員救助された。

 日本水産庁の資源管理部漁業取締課の桑原智課長は7日、記者会見を開き、「本日午前9時7分、取締りの過程で大和堆周辺の我が国の経済水域に入って来た北朝鮮漁船と取締船が衝突した」と明らかにした。NHKは同日夕方、日本政府が北朝鮮の乗組員約60人を全員救助したと報道した。当時、北朝鮮漁船は沈没した。 ただし、沈没した船の中に残った船員がいるかどうかは確認されていない。日本は救助した船員を全員送還する意思を北朝鮮に伝えた。

 日本政府の発表によると、衝突が起きたのは石川県能登半島北西350キロメートルの海域で、東海の「大和堆」漁場として知られている。ここはイカとカニなどが豊富な「黄金の漁場」に挙げられる。日本が自国の排他的経済水域(EEZ)だと主張する海域だ。大和堆の一部は、韓日漁業協定上、両国の中間水域に属する。桑原課長は「通常、違法漁業の漁船に対しては放水銃で対応したり、電光掲示板で(違法漁業であることを)知らせたりして取締りを行っているが、今回も漁船に退去警告を行っていたなかで接触が起こった」と述べた。

 大和堆と近隣海域で北朝鮮の漁業活動をめぐり、北朝鮮と日本は対立してきた。北朝鮮は大和堆漁場が日本の排他的経済水域に属するという主張を認めていない。国連の対北朝鮮制裁後、北朝鮮が漁業活動を強化しており、最近、両者の衝突はさらに頻繁に起きている。8月、この海域で北朝鮮海軍の旗と見られる船が一時、日本の海上保安庁の巡視船に30メートル距離まで接近したことがある。当時、北朝鮮の船の乗組員一人が小銃を持ち上げて見せたこともあったと、日本のメディアが報じた。

 当時、北朝鮮は日本の巡視船に同海域が北朝鮮の排他的経済水域だと主張したものと見られる。「朝鮮中央通信」は9月17日、北朝鮮外務省報道官が「8月23日と24日、我が専属経済水域(排他的経済水域)に違法侵入した日本の海上保安庁の巡視船と船舶が、我が共和国の自衛的措置によって追い出された。我々が自国の水域から日本側の船舶を追い出したのは正当な主権の行使だ」と話したと報道した。

東京/チョ・ギウォン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/912252.html韓国語原文入力:2019-10-07 21:57
訳H.J

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