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韓国国防次官と日本前防衛相、GSOMIAめぐり舌戦

登録:2019-09-07 07:30 修正:2019-09-07 07:50
ソウル安保対話本会議の討論で攻防
日本「GSOMIAと貿易紛争は別…韓国の決定は遺憾」
韓国「信頼できないという国と軍事情報交流できるか」
ソウルのロッテホテルで開かれた「ソウル安保対話」で「朝鮮半島平和プロセスと国際協力」をテーマに本会議の討論が開かれている/聯合ニュース

 韓国の国防部次官と日本の元防衛相が5日、ソウルのロッテホテルで開かれた「ソウル安保対話(SDD)」で、文在寅(ムン・ジェイン)政権による韓日軍事情報保護協定 (GSOMIA)終了決定をめぐり舌戦を繰り広げた。

 2012年に日本の防衛相を務めた森本敏拓殖大学総長は「朝鮮半島平和プロセスと国際協力」をテーマに開かれた本会議の討論で「北朝鮮が依然として威嚇と挑発をしている状況で、このような決定が下されたというのは遺憾なこと」だとし、「北朝鮮は今もミサイルを発射している」と述べた。また、「GSOMIA問題と日韓貿易紛争は別」とし、「米国、韓国、日本の三角協力に深刻な変化が起こりうる」と主張した。2012年6月、李明博(イ・ミョンバク)政権時代にGSOMIAの締結が「密室交渉」批判のすえに白紙となったことを取り上げつつ、「GSOMIAは日本と韓国の安保関係を強化するための努力の一環だった」と強調した。

 これに対してパク・ジェミン国防部次官は、「安保分野において韓国を信頼できない国家と規定したのは日本だ」とし、「GSOMIA終了の責任は日本にある」と反論した。パク次官は「日本政府が韓国最高裁判所(大法廷)の強制徴用判決に反発し、安保上の理由を挙げて一部輸出を規制する決定を下した」とし、「安保について韓国が信じられず、そのような決定を下した国と敏感な軍事情報交流ができるのかという判断から、GSOMIAを終了することにした」と指摘した。パク次官はGSOMIAの効力が今年11月下旬まで維持されるという点を取り上げ、「日本が貿易規制措置を見直して撤回すれば、韓国政府も肯定的に再検討することができる」と強調した。

 この日の討論の司会を務めた文正仁(ムン・ジョンイン)大統領府統一外交安保特別補佐官(延世大学名誉特任教授)は、攻防が続くと、「GSOMIA問題はかなり微妙で敏感な事案だ」と前置きし、「(関連論争が)朝鮮半島の平和維持に役立つと考えることもできるが、今回のセッションは朝鮮半島の軋轢が拡大する場にならないようにすべき」と自制を求めた。この日の討論には韓国、米国、日本、中国、ロシアの外交・安保当局者や専門家らが参加した。

 同日の討論で、北朝鮮核6カ国協議の米国次席代表を務めたジョセフ・デトラニ氏(ミズーリ州立大学教授)は、北朝鮮が朝米実務レベルの協議に乗り出さない状況を取り上げ、「北朝鮮がことによると、非核化する準備ができていないのではないかと考えるしかない」と述べた。デトラニ氏は「米国は(北朝鮮が望む)制裁解除について肯定的な信号を送っていないようだ」という文特別補佐官の意見に対し、「米国はすでに安全保障をある程度提供すると表明済み」と説明した。

ユ・ガンムン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2019-09-05 19:27

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/908659.html 訳D.K

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