日本政府が韓国最高裁(大法院)の強制徴用損害賠償判決と関連し、「30日以内の期限」が過ぎたとして、韓国政府に仲裁委員会設置を重ねて要求した。日本は先月20日、韓国政府に仲裁委員会の設置を要求したが、日本のマスコミは18日が韓国政府が韓国側仲裁委員を任命する最後の日だと報道してきた。
菅義偉官房長官は同日の定例記者会見で、「韓国政府は現時点で仲裁委設置に応じていない」とし、「韓国政府は仲裁委の設置に応じる(韓日請求権)協定上の義務を負っており、仲裁に応じるよう強く求めている我が国の立場には変わりがない」と述べた。
日本のマスコミが、韓国政府が仲裁委員の任命に応じなければならない期限が18日と報じているのは、韓日請求権協定の紛争解決手続条項のためだ。韓日請求権協定第3条第2項には、協定の解釈をめぐる紛争において、一方が仲裁委員会の設置を要求した場合、30日以内に両国はそれぞれの仲裁委員を任命するよう定めている。その後、30日以内に両国が合意した第3国仲裁委員で仲裁委員会を設置するよう規定している。しかし、これは強制条項ではないため、韓国政府が応じなければ、仲裁委は設置できない。
菅長官は、韓国政府が仲裁委の設置要求を受け入れなかった場合、国際司法裁判所(ICJ)への提訴に踏み切るのかという質問に対し、「仮定に基づいた質問に答えるのは控えたい」と述べた。また、28~29日に大阪で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と日本の安倍晋三首相の首脳会談の実現が難しいと考えるかという質問に対しても、「現時点において仮定のことについて答えることは控えたい」と同じ答弁を繰り返した。