26日午前10時、日本千葉県の茂原市の「茂原カントリークラブ」。あらかじめ待っていた日本の安倍晋三首相が、現場に到着したドナルド・トランプ米大統領を乗せて直接ゴルフカートを運転し始めた。同日、日本は39度以上の猛暑に見舞われたが、両首脳は気にもとめず、2時間ほどコースを回った。2017年1月トランプ大統領就任後、両首脳はもう5回も共にラウンドを楽しんだ。
日本では25日から3泊4日間行われるトランプ大統領の今回の「国賓訪問」を、強固な米日同盟を全世界にアピールする“事件”として受け止めている。安倍首相は今月1日から始まった令和時代の国賓として、現職米大統領を招請するため、かなり力を入れたという。
安倍首相は、トランプ大統領へのもてなしに細心の注意を払った。今回のラウンドに招待されたのは、1983年日本選手としては初めて米プロゴルフ(PGA)ツアーのチャンピオンとなった元老プロゴルファー青木功氏だった。トランプ大統領が2017年11月、初の訪日中の晩餐会に招待された青木氏を、「偉大なパットの名人」と呼んだためだ。安倍首相はゴルフを終え、「とてもリラックスした雰囲気の中で、率直な意見交換もできた」と述べており、トランプ大統領もツイッターに「晋三とゴルフをした。すばらしい朝だった」という書き込みを残した。
午後はプロレスが好きなトランプ大統領のため、夫婦同伴で東京両国の国技館で夏の相撲大会の千秋楽を観戦した。トランプ大統領は同日、外国首脳としては初めて土俵に上がり、優勝者の朝乃山に優勝トロフィーとして「米国大統領杯」を贈呈した。このトロフィーは高さ1メートル37センチ、重さ30キログラムの金色のトロフィーで、米国で製作された。最上部には米国を象徴する白髪とワシの模様が飾られ、目を引いた。安倍首相は迫力ある試合を見せるため、土俵に近い「升席」に座席を用意した。
両首脳夫妻は、東京の六本木に席を移し、「炉端焼き」店で夕食を共にした。トランプ大統領が25日到着した後、スカイツリーは星条旗の色の青、白、赤でライトアップされた。安倍首相が25日夜、この光景の写真と共に、「令和時代を迎え、スカイツリーも星条旗のデザインの特別ライトアップでこの歴史的な訪問を歓迎してくれています」という書き込みを残したことを受け、トランプ大統領もこれをリツイートした。
今回の訪問のハイライトは28日、神奈川県横須賀港でトランプ大統領が日本の海上自衛隊の準空母「かが」に乗艦する場面になる見通しだ。日本は、いずも級護衛艦での「いずも」と「かが」に垂直に離着陸が可能なF-35Bを搭載し、東シナ海を越えて米中間で熾烈な制空・制海権争いが繰り広げられている南シナ海とその向こうのインド洋まで進出する計画だ。安倍首相は、2015年10月、日本の現職首相で初めて米海軍空母ロナルド・レーガンに乗艦した。この行事を通じて米日は、米日同盟が一体化した「グローバル同盟」へと生まれ変わったことを誇示するものと見られる。
安倍首相は、トランプ大統領がいずも級護衛艦に乗艦するよう、力を入れてきたという。2017年11月の初来日の際も、いずもへの乗艦を推進したが、日程の問題で実現しなかった。トランプ大統領は28日、横須賀基地で米海軍の強襲揚陸艦ワスプに乗艦し、米国戦没者追悼記念日の「メモリアル・デー」記念演説を行う。