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日本政府、外国人労働者35万人を入れる法案を強行可決

登録:2018-12-10 08:55 修正:2018-12-10 10:01
出入国管理法改正案、参議院を通過予定 
労働力不足現象で新しい滞在資格を追加 
野党が強く反発、保守派も反対
東京の国会議事堂=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 日本政府が人口減少による労働力不足現象を解消するため、外国人労働者の流入拡大を柱とする出入国管理法を改正した。

 自民党と公明党は8日未明、参院本会議を開き、同法改正案を可決した。改正法の主な内容は、新しい在留資格である「特定技能」制度を新設し、日本国内の代表的な人手不足業種に外国人労働者を積極的に受け入れる内容を盛り込んでいる。特定技能1号は建設業やヘルパーなど14業種に対して5年間の滞在を認め、特定技能2号は造船と船舶など5業種を対象に長期滞在を許容する内容が検討されている。日本政府はこれまで「単純労働」に従事する外国人労働者の流入を許容しなかったが、今回の法改正で門戸を開いたことになる。

 日本政府はこれまで発展途上国の労働者技術研修を名分にして、「技能実習生制度」(韓国の昔の産業研修生制度と類似している。韓国ではこの制度を代替する雇用許可制が2004年に導入された)を通じて、外国人労働者を活用してきた。現在、技能実習生制度で日本で働く外国人労働者は26万人程度と推定される。日本は、今回新設される特定技能制度を通じて、2019年から5年間にわたり外国人労働者35万人を追加で受け入れる計画だ。

 日本国内では技能実習生として入国した外国人労働者の低賃金と長時間労働問題を解決しないまま、追加で外国人労働者の流入を拡大するのは望ましくないという批判が多い。6日午後には、市民500人余りが東京の国会議事堂前に集まり、出入国管理法の改正後、外国人労働者の人権がきちんと保障されるか疑わしいとして、反対デモを繰り広げた。

 保守の方でも外国人労働者が増えれば日本社会の統合を阻害する恐れがあるとして、否定的な意見が多い。そのうえ、外国人の流入拡大業種や対象人数は、政府の計画や推定値に過ぎない。また、法案は主な内容をすべて施行令に委ねている。

 日本政府が外国人労働者を増やすのは、深刻な日本の労働力不足のためだ。15歳~64歳の「生産年齢人口」(経済活動ができる年齢帯人口、日本在住外国人含む)は、1995年に約8700万人と最高点を記録した後減少し続けており、今年3月時点で7564万人まで減った。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/873583.html韓国語原文入力:2018-12-08 10:54
訳M.C

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