ボルトン米ホワイトハウス国家安保補佐官が「1年以内の北朝鮮の非核化」というタイムテーブルは、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が文在寅(ムン・ジェイン)大統領に約束したものだと主張した。米国が1年のタイムテーブルを圧迫したのではなく、金委員長が自ら掲げた内容ということだ。
ボルトン補佐官は5日(現地時間)、「フォックスニュース」の「フォックス・ニュース・サンデー」に出演し、「我々の優先順位は北朝鮮の非核化にある」とし、「金正恩委員長が4月27日、板門店(パンムンジョム)で、文在寅大統領に『非核化を進めるつもりであり、1年以内に行う』と約束した」と主張した。
ボルトン補佐官は、「1年間扉を開いて置き、その後は閉めるのか」という司会者の質問に「そうではない。1年以内に非核化を行うというアイデアがどこから来たのかをめぐり議論になっているが、それは金委員長から出たもの」だと繰り返し強調した。彼は「金委員長は核兵器を放棄する戦略的決断を下せば、1年以内に(非核化を)できると話した」とし、「我々はその戦略的決断が本当に下されたのか、証拠を目にすることを待っている」と述べた。
ボルトン補佐官は先月1日、CBSに出演し、「我々は物理的に1年以内に莫大な量の(北朝鮮の核)プログラムを解体できるだろう」とし、「1年のタイムテーブル」について言及した。それから1カ月後、そのタイムテーブルが米国の一方的な要求ではなく、金委員長が先に提示したものだと主張したのだ。これは、北朝鮮に対する強圧的態度から一歩後退したようにも見えるが、金委員長に「自ら約束したことを守るよう」圧迫を加えているものともいえる。
ボルトン補佐官はまた、「米政府内に北朝鮮の非核化の見通しについてひたすら楽観的な人はいない」とし、米国内の懐疑論に同調しながらも、対話に向けたドナルド・トランプ大統領の努力を強調した。彼は「大統領が金委員長に、誰かのために扉を開けておく方法ついてマスタークラス(高級講座)を開いている」とし、「北朝鮮が扉を通過する方法を見つけられなくても、トランプ大統領批判者たちでさえ『トランプ大統領が扉を十分に開かなかったため』とは言えないだろう」と述べた。
大統領府はボルトン補佐官が南北首脳間の対話内容に言及したことについて、論評を控えた。キム・ウィギョム大統領府報道官は4・27南北首脳会談で「1年のタイムテーブル」が言及されたかという質問に「それについては情報を持っていない。たとえ知っているとしても、言及するのは適切ではない」と答えた。