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「迅速・重大措置」→「時間制限はない」…トランプの対北朝鮮基調転換、なぜ?

登録:2018-07-18 23:01 修正:2018-07-19 07:23
「北朝鮮との議論はきわめてよく進行している」 
前日も「私は本当に急いでいない」 
「交渉困難」な現実を認めたなど、多様な分析
ドナルド・トランプ米大統領が17日、ホワイトハウスで北核問題に対して見解を明らかにしている=ワシントン/ロイター、聯合ニュース

 ドナルド・トランプ米大統領が、北朝鮮との非核化交渉と関連して時刻表を定めないとし、交渉長期化の可能性を念頭に置いた発言を連日のように出している。

 トランプ大統領は17日(現地時間)、ホワイトハウスで共和党の下院議員たちと会い、「(北朝鮮との交渉には)時間の制限がない。速度制限もない。プロセスを進めているだけ」と話した。トランプ大統領は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と16日に行った米ロ首脳会談の主な議題が「北朝鮮と北朝鮮が持っている核兵器の除去の必要性だった」として、このように明らかにした。

 トランプ大統領は続けて「(北朝鮮との)関係はとても良い」として「議論が進行中でだが、すこぶるよく進行している。私たちは急がない」と述べた。また「制裁は維持されていて、人質も帰ってきた。過去9カ月間、(核)実験もロケット発射もなかった」と強調した。

 トランプ大統領は前日CBS放送とのインタビューでも「金正恩(キム・ジョンウン)が首脳会談の後に速やかに動いていると見るか」という質問に「北核問題は数十年間続いてきたわけだが、私は本当に急がない」と答えた。また「水面下ではきわめて肯定的なことが起きている」と話した。

 トランプ行政府が、シンガポールで開かれた6・12朝米首脳会談前後に、2年半残ったトランプ大統領の任期中に「迅速で重大な」北朝鮮の非核化措置を引き出すと明らかにした点に照らしてみれば、最近のこうした言及は異例だ。まず現在の交渉速度から推し量ってみれば、当初目標時点として定めた「2年半」の間の非核化は現実的に難しいことを認めていると見られる。

 こうした発言には、目標期間を公開的に設定し世論の期待値を高めても、それを達成できなければ政治的ブーメランになりかねないという憂慮もあると見ることができる。北朝鮮の核・ミサイル試験中断という「最小目標」を達成しているうえに、対北朝鮮制裁が維持されていて「時間は米国の味方」という戦略的認識が作用しているようだという分析もある。忍耐心が足りないことで有名なトランプ大統領が、忍耐を強調し続けているためだ。

 一方、トランプ大統領は議員たちに「ロシアは(北核除去に対する)支持を約束した」として「プーチン大統領も100%同意し、『ロシアがすべきことは何でもする』と話した」と伝えた。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/853797.html韓国語原文入力:2018-07-18 21:16
訳J.S

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