朝米首脳会談開催計画がよみがえった中で、安倍晋三首相が来月初めに米国を訪問し、ドナルド・トランプ大統領との首脳会談開催を検討していると、共同通信が報道した。
共同通信は、安倍首相が来月8~9日(現地時間)にカナダで開かれる主要7カ国(G7)首脳会議直前の来月6~7日に米国を訪問し、米日首脳会談を持つことを検討していると、複数の日本政府消息筋を引用して27日報道した。安倍首相は、朝米首脳会談に対するトランプ大統領の真意を聞くものと見られると同通信は伝えた。
日本政府は、朝米首脳会談の開催が3月に発表された後、繰り返し北朝鮮の核・ミサイルの「完全で検証可能で不可逆的な廃棄(CVID)」とともに、北朝鮮の中短距離ミサイル廃棄、日本人拉致問題も朝米会談の議題に入れてほしいと要求してきた。朝米首脳会談の開催が確定すれば、安倍首相はこうした要求を米国に再び繰り返すものと見られる。安倍首相は3月8日、トランプ大統領が朝米首脳会談に応じると明らかにした直後に訪米計画を明らかにし、4月17日にホワイトハウスでトランプ大統領に会い日本側の立場を伝達した。
日本政府は当初、米日による二者会談を主要7カ国首脳会議の時に開こうとしていたが、そのような席では十分な時間をかけて対北朝鮮政策を協議しにくいと判断したと、匿名の政府消息筋を引用して産経新聞が伝えた。ただし、この新聞は日本政府が主要7カ国首脳会議の時に米日首脳会談を別途開くか、主要7カ国首脳会議の後に安倍首相が訪米する方案も検討していると伝えた。朝米首脳会談が来月12日にシンガポールで予定通り開催されるかを見きわめた後、最終確定する方針と伝えた。
ロシアを訪問した安倍首相は、25日午後サンクトペテルブルクで開かれた国際経済フォーラム(SPIEF)で、朝米首脳会談の開催は「必須不可欠だ」と述べた。彼は「朝米首脳会談を今後も追求していくことが必要で、(北核)問題の解決に不可欠と考える」と話した。これに先立って、この日安倍首相はトランプ大統領が朝米首脳会談を取り消したというニュースが出てくるや、「トランプ大統領の決定を支持する」と述べていた。
安倍首相は26日、ウラジミール・プーチン大統領との首脳会談後の共同記者会見で「朝日平壌(ピョンヤン)宣言に基づいて、核、ミサイル、拉致問題を包括的に解決し、不幸な過去を清算して国交正常化を指向することが日本の一貫した立場」だと話した。彼は、朝米首脳会談開催計画の発表後に北朝鮮と日本の国交正常化を推進するという内容を盛り込んだ「平壌宣言」にしばしば言及している。