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“日本版海兵隊”姿を現わす

登録:2018-04-08 22:44 修正:2018-04-09 07:19
島しょ奪還作戦を口実に陸上自衛隊内に「水陸機動団」創設 
日本内外で米海兵隊と合同訓練…米軍との一体化を加速
日本の陸上自衛隊水陸機動団が7日、長崎県佐世保市の相浦駐屯地で部隊発足式に先立ち行進している=相浦/ロイター聯合ニュース

 日本版海兵隊である「水陸機動団」が初めて姿を見せ、本格的な運用が始まった。

 日本陸上自衛隊の水陸機動団は7日、長崎県佐世保市の相浦(あいのうら)駐屯地で部隊発足式を開き、島しょ奪還を想定した初の公開訓練を実施した。日本の自衛隊は、交戦権を認めない現行日本国憲法のために、上陸作戦が主目的である攻撃型部隊である海兵隊をこれまで持たなかった。しかし、安倍晋三政権は島しょ奪還作戦遂行のために必要だとし、先月27日に水陸機動団を創設した。特に、中国の海洋進出のために南西諸島(九州と台湾の間にまたがる島々)防御の強化が必要だと主張している。安倍政権は、侵略戦争を主導した日本陸軍の過去のために1954年の創立以来創設を許容しなかった陸上自衛隊総司令部にあたる「陸上総隊」も最近作った。北朝鮮の脅威と中国の影響力拡大を理由に、自衛隊の戦闘能力を強化している。

陸上自衛隊水陸機動団の隊員が7日、長崎県佐世保市の相浦駐屯地で開かれた島しょ奪還訓練で米海兵隊とともにヘリコプターから降下している=相浦/ロイター聯合ニュース

 7日の訓練には水陸機動団の隊員約220人と沖縄駐留米海兵隊20人が参加した。まずヘリコプターから水陸機動団の隊員と米海兵隊員が降下し上陸して、その後に海上自衛隊の船舶と航空自衛隊の飛行機が援護射撃をして作戦が始まった。さらに水陸両用車「AAV7」10台が射撃し、水陸両用車から自衛隊員が小銃を持ち敵陣に突撃した。

陸上自衛隊水陸機動団の水陸両用車が7日、長崎県佐世保市の相浦駐屯地で行った島しょ奪還作戦で前進している=相浦/ロイター聯合ニュース

 水陸機動団の母体になった陸上自衛隊西部方面普通科連隊は、2005年から米海兵隊とともに訓練を実施し、作戦能力を習得してきており、水陸機動団は今後日本国内はもちろん米本土やグアム、テニアン島でも米海兵隊との共同訓練をする予定だ。水陸機動団の指揮は、最近創設された陸上総隊がとるが、陸上総隊には「米日共同部」という米軍との連絡通路が設置された。水陸機動団の創設が、自衛隊と米軍との一体化を加速化する見込みだ。

 水陸機動団は2100人規模であり、垂直離着陸機「オスプレイ」と、1台7億4000万円程度の水陸両用車「AAV7」を主要装備として備えている。今後、水陸機動団の隊員規模を3000人水準に増やし、1個連隊は沖縄に配置する計画もある。「AAV7」は、1970年代に米軍に配備され始めた比較的古い装備であることを考慮して、日本は自主開発を念頭に置いて関連技術を研究中だ。

 7日の発足式には、当初小野寺五典防衛相が参加する予定だったが、自衛隊イラク派遣日報隠蔽疑惑の波紋で、副大臣(次官)が参加した。小野寺防衛相は、発足式に送ったメッセージで「水陸機動団の創設により初めて本格的な水陸両用作戦能力を(自衛隊が)保有することになった。団結して困難に立ち向かうことを期待する」と明らかにした。

陸上自衛隊水陸機動団の隊員が7日、長崎県佐世保市の相浦駐屯地で、島しょ奪還作戦で水陸両用車の前を武器を持ち走っている=相浦/ロイター聯合ニュース
陸上自衛隊水陸機動団の隊員が7日、長崎県佐世保市の相浦駐屯地で、島しょ奪還作戦で射撃姿勢を取っている=相浦/ロイター聯合ニュース
東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/839623.html韓国語原文入力:2018-04-08 15:26数丁:2018-04-08 20:35
訳J.S

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