登録 : 2017.06.04 21:53 修正 : 2017.06.05 06:07

関東大震災での朝鮮人虐殺を扱った劇、横浜で公演 
演出家の福地さん、父親の日記をもとに台本作成 
昨年ヘイトスピーチの社会問題化を見て決心 
横浜の市民運動家「若い人たち、歴史の洞察を」

3日、横浜で開かれた「ぼくの網膜写真機『大震災日記1923』より」公演後、舞台挨拶をするキャストと公演を主催した市民団体「関東大震災時朝鮮人虐殺の事実を知り追悼する神奈川実行委員会」代表の山本すみ子氏。左端が山本氏、右端が脚本・演出・出演した福地一義氏//ハンギョレ新聞社
 「朝鮮人と社会主義者の一団が焼け残った町を全部焼き払おうとしているという噂が広がった。暗くなると、激しい銃声とワーッという喊声が遠くから聞こえてきた」

 3日、神奈川県横浜にある小劇場で「ぼくの網膜写真機『大震災日記1923』より」というタイトルで、関東大震災当時の朝鮮人虐殺を取り上げた朗読劇(台本を主に読みながら進行する演劇)が開かれた。演劇で関東大震災当時の朝鮮人虐殺を描写したこの劇の台詞は、当時の虐殺を記録した実際の日記から取った。

 朗読劇を演出して脚本を書いた福地一義さん(73)は、父親の日記からこの記録を発見した。演劇俳優であり演出家である福地さんは、亡くなった父親の遺品を1986年に整理していたとき、関東大震災を記録した日記を見つけた。関東大震災当時、福地さんの父親は現在の東京都江東区に暮らす14歳の少年だった。福地さんが父親が残した日記をつぶさに読み、演劇を作ることを決心したのは昨年だった。熊本地震とヘイトスピーチの社会問題化を契機に、父が残した朝鮮人虐殺に対する描写に注目した。彼は父の日記をもとに、10代の少年の目で見た関東大地震という形で台本を書き、昨年、東京で初演した。

3日、横浜で「ぼくの網膜写真機『大震災日記1923』より」公演後、演劇について話をしている「関東大震災時朝鮮人虐殺の事実を知り追悼する神奈川実行委員会」代表の山本氏(左)と演劇の脚本・演出・出演を担当した福地一義氏//ハンギョレ新聞社

 父の日記と歴史的記録を参照して台本を書いた。「(朝鮮人には発音が難しい)5円50銭と言ってみろ、教育勅語を暗唱してみろ」と言い、朝鮮人か日本人かを見分けようとするシーンや、警察が「不逞鮮人を発見したら交番に連絡せよ」と拡声器を使って街頭で朝鮮人虐殺をあおる場面などは歴史的記録に基づくものだ。劇の終盤頃、主人公の少年誠吉は「普通の人たちにあの人たち(朝鮮人と社会主義者)を殺させたのは何者なのか」と問いかける。

 横浜での再公演は、この地域の関東大震災の朝鮮人虐殺について研究して知らせる活動を行ってきた市民運動家の山本すみ子さん(78)の要請で実現した。山本さんは「横浜は、朝鮮人虐殺の歴史がもっとも隠蔽されているところ」だとし、「関東大震災当時、虐殺されたと推定される朝鮮人6000人のうち3000人が横浜で虐殺されたという推定があるが、具体的な記録がないという理由で犠牲者数が0になっている」と話した。彼女は「若い人たちが歴史を洞察することを願う。ヘイトスピーチで平気で『殺せ』と言う世の中は困りものだ」と話した。日本政府は今月初め、関東大震災当時の朝鮮人虐殺について遺憾の意を表明する予定はないという答弁書を閣議で確定した。

横浜/文・写真 チョ・ギウォン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-06-04 20:56
http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/797441.html 訳M.C(1532字)

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