オーストラリアとの海上演習に参加した米国のカールビンソン空母戦団が朝鮮半島海域に向かっていると虚偽発表した事件について、米国内外で波紋が広がると、ドナルド・トランプ政権が責任を負うべきことはないと強弁した。
ホワイトハウスのショーン・スパイサー報道官は19日、「(トランプ)大統領は、わが艦隊が朝鮮半島に向かっていると話した」とし、「それは事実だ。進行されている」と述べた。彼は「行政府の官僚たちはカールビンソン号がすぐに朝鮮半島に向かうと言ったことはない」とし、「当初発表が示唆したように、早く向かってはいないが、事実上朝鮮半島に向かっている」と述べた。
カールビンソン号が違う方向に移動しているのに、朝鮮半島に向かっていると言って状況をごまかしたのではないかという記者たちが質問が相次ぐと、スパイサー報道官は「我々はこの事案が送る信号に対する質問に答えた」とし、「私はその到着時点については言及しなかった」と強弁した。
カールビンソン号の朝鮮半島海域への出動を確認したジェームズ・マティス国防長官も同日、記者団に「我々はカールビンソン号の日程を変えると話した」とし、「我々は一般的に艦隊のスケジュールを事前に提供しない」と釈明した。彼は「私はいたずらに振る舞いたくなかった」と述べながらも「我々はその前にスケジュールを変えたが、当時はそのスケジュールが実際に変更されなかったのだ」と釈明した。
しかし、国防省のある官吏は「国防省はコミュニケーションを誤った」とし、過ちを認めたとウォール・ストリート・ジャーナルが伝えた。この官吏は「国防部は普通艦隊がいつどこにいるのかをホワイトハウスに正確には伝えない」と言い、艦隊の進行が実際よりももっと緊迫している印象をホワイトハウスに与えたであろうことを示唆した。しかし、この官吏はメディアも「いい加減な報道」をしたとし、責任を転嫁した。彼は、一部の報道がカールビンソン号が朝鮮半島海域に到着する正確な時点を明確にしないまま、性急に結論を出したとメディアに責任を転嫁した。
新米国安全保障センターのパトリック・クローニン局長は「もし米国の目的が北朝鮮を混乱させることであれば、その地域の同盟国との綿密な協議を通じて行われてこそ効率的になりうる」と批判した。日本の国立政策研究大学院大学の道下徳成教授は「米大統領が今のような平和時に逆の情報を流すのは、米国の信頼性を害することだ」と批判した。