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米国防総省、朴前大統領罷免にもかかわらず「THAAD装備輸送は続ける」

登録:2017-03-12 22:09 修正:2017-03-13 06:26
デービス報道官「THAAD配備合意の履行にまい進する」 
THAAD配備について次期政権とは協議しないという意味
米国防総省のジェフ・デービス報道官=資料写真//ハンギョレ新聞社

 米国防総省が韓国の憲法裁判所の弾劾認容にともなう朴槿恵(パク・クネ)前大統領の罷免にもかかわらず、高高度防衛ミサイル(THAAD)装備の韓国への輸送は続けると明らかにした。

 米国防総省のジェフ・デービス報道官は10日(現地時間)「米国は韓国にTHAAD装備の輸送を続けるのか」という質問に「そうだ」と答えたとロイター通信が報道した。デービス報道官は「時間が経てば指導者は変わることになっていて、そんなことは新しいことではない」として、このように明らかにした。デービス報道官は続けて「THAADが韓国に必要な力量だという点を韓国政府と(すでに)合意した。THAADは軍事的に必要なものだ。そのような合意に到達しており、その合意の履行にまい進する」と話した。

 米行政府が韓国の流動的な政治状況にもかかわらずTHAAD配備を押しつけるのは、韓国にどのような次期政権ができようともTHAAD配備を元には戻さず、これと関連して次期韓国政府と協議する意向はないということを一方的に宣言したも同様だ。

 ロイター通信は複数の米当局者の話を引用して、THAADシステムは数週間以内に稼動できるだろうと報道した。しかし、米国防総省はTHAADの設置が正確にいつ終わり、いつから稼動するかについては具体的言及を避けた。これに先立って米国は6日夜、C17輸送機を利用してTHAAD発射台2基と一部の装備を搬入した。

 ホワイトハウスのショーン・スパイサー報道官は10日、定例ブリーフィングで「現在、(黄教安=ファン・ギョアン)大統領権限代行と堅固な関係を維持しており、今後も継続的に韓国と協力していく」としながら「韓国はアジア太平洋地域の同盟であり友人」と話した。これに先立って米国務部のマーク・トナー報道官代行も「韓国国民が次期大統領に誰を選出しようが、生産的な関係を期待する」と明らかにした。だが、米行政府のこのような言及は、弾劾決定が差し迫ると急いで「THAAD先占」を強行している態度とは相反する。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/786139.html 韓国語原文入力:2017-03-12 16:27
訳J.S(1174字)

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