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中国マスコミが「日本の極右が経営するホテル」連日攻撃する理由とは

登録:2017-01-18 22:25 修正:2017-01-19 06:47
アパホテルの客室には「慰安婦・南京大虐殺を否定する」書籍を備置 
中国外交部までが批判したが、ホテル側「何も悪くない」 
中国の旅行会社が提携を中止したとの噂も…韓国観光客も多く利用
APAホテルが客室に用意した極右性向の書籍=微博よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 中国のマスコミが外交当局に後押しされ、日本の極右が運営するホテルチェーンを連日批判する中、ホテル側も怯まない姿勢を見せ、対立が深まっている。

 「環球時報」は18日、「日本のホテルが南京大虐殺を否定する書籍の撤去を拒否した」というタイトルの記事で論議になっているアパ(APA)ホテル側が「異なる立場の人から批判されたからと、書籍を客室から撤去することは考えていない。日本では言論の自由が保障されており、一方的な圧迫によって主張を撤回するようなことは許されない」という立場を明らかにしたと伝えた。このホテルはまた、客室内に備えられた書籍の内容についても、著者が多くの資料を分析したもので、国によって歴史認識や歴史教育が異なり▽書籍を客室に備えたのも事実に基づいて本当の歴史を伝えるためだと主張した。要するに「何も悪くない」ということだ。

 アパホテルは客室に備えた極右性向の書籍のために、最近中国最大のソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)の微博でも話題になった。引き出しに備えられた書籍は、同ホテルの最高経営者(CEO)元谷外志雄氏が書いた『誰も言えない国家論』、『誇れる祖国 日本』、『誇れる祖国 日本復活への提言』などで、日本軍慰安婦の存在や南京大虐殺事件を否定する内容が含まれている。

 日本最大のビジネスホテルチェーンであるアパホテルは、地理的利便性と安い価格で、日本人だけでなく韓国や中国の観光客も多く利用するチェーンとして知られている。ホテル側は「宿泊客が気に入れば購入できるようにしているが、中国人や韓国人のお客さんには購入した人がいなかった」と話した。

 今月15日の「環球時報」報道を皮切りに、中国マスコミはこのニュースを相次いで報道しており、環球時報は17日付で、日中間の相互尊重の必要性を強調する社説も掲載した。同日、中国外交部の定例記者会見では、この事件に対する立場を尋ねる同メディアの記者の質問に、華春瑩報道官が「日本国内の一部勢力は、終始歴史を直視せず、ひいては否定し、歴史を歪曲しようとしている」と強く批判した。

 中国内の雰囲気が激化する中、中国の旅行会社がアパホテルチェーンと結んだ事業提携を中止するとか、観光客たちが利用しなくなるなどのうわさも流れている。アパホテル側は17日、日本メディアとのインタビューで、予約の取り消しなどと関連し「明確な変化はない」と答えた。

北京/キム・ウェヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/779242.html 韓国語原文入力:2017-01-18 15:26
訳H.J(1221字)

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