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[ルポ]自衛隊音楽まつりの韓国軍、日米軍楽隊の前でほろ苦い「アリラン」

登録:2015-11-13 23:57 修正:2015-11-14 06:26
自衛隊音楽まつりを訪ねてみると 
8年ぶりに参加...民謡や韓服ダンスお目見え 
日米同盟体制に巻き込まれて行く様子
13日、東京千代田区の日本武道館で開かれた「平成27年度自衛隊音楽まつり」(軍楽製)に参加した韓米日3カ国の軍楽隊が国旗を持って入場している。韓国海軍軍楽隊の東京公演は、2007年以来、8年ぶりのことだ=キル・ユンヒョン特派員//ハンギョレ新聞社

 快晴の秋の日だった。 13日午後、東京千代田区の日本武道館は「平成27年度2015自衛隊音楽まつり」(軍楽祭)を観覧するために訪れた日本人観客でいっぱいになっていた。

 この日、自衛隊の軍楽祭りには陸上・海上・航空自衛隊の音楽隊(軍楽隊)、防衛大学校儀仗隊などが総出動して、さまざまな舞台を披露した。特に陸上自衛隊中部方面音楽隊は、韓国でも高い人気を得たアニメ『進撃の巨人』などの主題歌を演奏し、大きな拍手を受けた。

 しかし、同日の軍楽祭の見どころは、韓米日の三角安保体制に編入されていく韓国の姿だった。政府は先月20日、韓日防衛相会談で、今年の自衛隊軍楽祭に韓国海軍軍楽隊を8年ぶりに初めて参加させることを決めた。まつりの司会者は日本の国歌「君が代」の演奏が終わった後、「今回の行事には韓国を含めて過去最大の5つのゲストバンドが参加し、新しい未来の道を開く」と宣言した。

 同日の行事には韓国海軍を含め、日米同盟の固い友情を象徴しているかのように、日本各地にある在日米軍の軍楽隊が大挙参加した。神奈川県の座間基地を本拠地とする在日陸軍軍楽隊は有名なミュージカル『ウエスト・サイド物語』を、沖縄のキャンプポスターに本部を置く米第3海兵機動展開部隊軍楽隊は男性的な魅力の『海兵隊讃歌』を演奏した。また在日米軍司令部がある東京の横田基地の米空軍太平洋音楽隊、横須賀にある米海軍第7艦隊音楽隊も登場し、『スターウォーズ』『インディ・ジョーンズ』などアメリカ映画の主題曲を演奏した。

 クライマックスは韓国海軍が登場した最後の章「海、将来、連帯の道」だった。韓国海軍は「アリラン」など韓国の伝統民謡を演奏し、扇の舞など様々な韓服ダンスを披露した。それから手塚裕之2等海佐の指揮の下、海上自衛隊東京音楽隊、米第7艦隊音楽隊と共に『明日』などを演奏した。日米海軍が前に出て歌を歌って韓国海軍の軍楽隊が後ろで支えながら演奏した。単純な軍楽隊の行事だったが、先月18日、日本の海上自衛隊の観艦式への参加に続き、十分な議論もなく三角安保体制に巻き込まれていく韓国軍の姿を象徴するようなほろ苦い光景だった。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-11-13 19:50

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/717399.html 訳H.J

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