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植民地時代の強制徴用115人の遺骨を韓国に返還

登録:2015-08-19 00:53 修正:2015-08-19 07:07
 「北海道に散在する遺骨奉還」
 民間では前例のない規模
北海道の強制労働犠牲者遺骨発掘の歴史を開いた1997年の朱鞠内韓日大学生共同ワークショップに参加した大学生が、遺骨が安置された笹の墓標・強制労働資料館の光顯寺前で記念撮影をしている=平和の踏み石提供//ハンギョレ新聞社

 光復(解放)70周年を迎え、北海道地域に散在していた朝鮮半島出身者の遺骨115体が来月返還される。政府ではなく民間により100体以上の遺骨が返還されるのは初めてだ。

 韓日の市民団体が作った「強制労働犠牲者追悼・遺骨奉還委員会」は17日、北海道の道庁記者クラブで会見を開き、来月11日から太平洋戦争時期に朝鮮半島から徴用され、北海道で強制労働を強いられ亡くなった115人分の遺骨を韓国に返還すると発表した。

 今回母国に帰る遺骨は、日本の代表的な仏教宗派の浄土真宗の代表寺院である本願寺札幌別院に保管されていた遺骨のうち、韓国出身であることが確認された71体、旧浅茅野陸軍飛行場の建設で犠牲になった34体、旧三菱鉱業美唄炭鉱の犠牲者の6体、朱鞠内湖の雨龍ダム建設工事で犠牲になった4体だ。

 北海道では、一部の市民団体が、1970年代の地域郷土史を研究しているうちに、朝鮮人強制労働の歴史を知って以来、数十年間にわたり朝鮮人の犠牲者の遺骨発掘・奉還事業を進めてきた。 1997年からはチョン・ビョンホ漢陽大学文化人類学科教授チームなども参加して、これまで7回にわたって遺骨を発掘し、今までの16体を韓国に返還した。

 今回奉還される遺骨は来月11日、北海道で記念行事を開いた後、日本各地を経て、18日、釜山(プサン)に到着する予定だ。 19日にはソウル市庁前の広場で合同追悼式が開かれる。

 委員会の共同代表を務める一乗寺の殿平義彦住職は「戦後70年を契機に、北海道各地の寺に残っている身元が特定できない朝鮮半島出身遺骨を故国に返すことにした。今回の事業をきっかけに韓日間の友好が深まってほしい」と述べた。

 一方、政府の遺骨奉還事業は2010年、東京の祐天寺に保管されていた軍人・軍属の遺骨219体を返還されたことを最後に、中断されている。

北海道の浅芽野旧日本陸軍飛行場周辺のシラカバの森地層から2010年発掘された遺骨。鑑定結果、極度の栄養失調と重労働の跡が確認された=平和の踏み石提供//ハンギョレ新聞社

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-08-18 20:17

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/704993.html  訳H.J

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