安倍晋三日本首相が日本の集団的自衛権行使のための安保法案を強行採決したことにより、日本が戦後の平和主義尊重に大きな不安を惹起していると米紙ニューヨーク・タイムズが批判した。
同紙は20日(現地時間)、「平和主義と格闘する(wrestles)日本」と題した社説で「世界3位の経済大国である日本が戦後70年が過ぎた今、国際的役割を拡大しようとするのは驚くことではない」としつつも「問題はそのような目標よりは安倍首相がそれを推進する方式にある」と指摘した。 同紙は、1947年に作られた日本の憲法で日本の自衛隊の役割は日本国内の自衛権行使に限定されており、攻撃を受ける友好国を支援する集団的自衛権は行使できないよう定めていると紹介した。しかし、安倍首相は昨年から攻撃を受ける米国の艦艇防御と米国に向けて発射される北朝鮮のミサイル撃墜、そして一層積極的な国連平和維持活動など、日本自衛隊の役割拡大のために憲法の修正を推進していると明らかにした。
同紙は安倍首相が憲法を修正する重大な試みを行い、衆議院と参議院の在籍議員の3分の2以上の賛成を得た後に国民投票を経なければならない手続きを意図的に回避し、問題になっていると指摘した。 このように手続きと規定を無視した恣意的な法案のゴリ押しがあった直後、日本国内の良心的な学者や芸術家、ノーベル賞受賞者など1万人余りが安倍首相が強行処理しようとしている法案は誤りだという嘆願書を出したと紹介した。 同時に安倍首相に対する不支持率が支持率より2倍程度高く現れたとし、日本国内の政権に対する世論が悪化したと伝えた。 このような悪化は安倍首相が日本を平和から抜け出させ、戦争に追い詰めかねないという憂慮のためだと伝えた。
同紙は「民主的指導者は重要な政策変更に関しては有権者を説得し、その過程で誰もが認める手続きに従わなければならない」と促した。 しかし、「安倍首相は多くの日本の人々から自己の主張の正当性を立証できていないと見られており、未来に進むための正しい方向を選択したとは見られない」と指摘した。