日本政府が日本領土の最西端である与那国島レーダー基地建設工事を始めた。 尖閣列島(中国名 釣魚島)が含まれる東シナ海を巡る中-日両国間偵察・監視競争がより一層熾烈になる展望だ。
小野寺五典 防衛相は19日、与那国島で開かれた‘沿岸監視部隊’基地着工式に参加して 「日本の最西端である与那国島に海岸監視部隊を配置することは南西地域に残っていた自衛隊の空白を埋めることだ。 この部隊が担当することになる役割と意味は非常に大きい」と話したと日本言論が報道した。 自衛隊が沖縄に新基地を作るのは1972年の島の本土復帰以来初めてだ。
与那国島の位置を見れば、防衛省がなぜここにレーダー基地を新設するのかを知ることが出来る。 島は日本の防空識別区域と中国が昨年10月に拡張した防空識別区域が重なる西南端の頂点に位置している。 ここから中-日間で領土葛藤が進行中の尖閣列島までは北に150km、自衛隊の最後のレーダー基地が位置した宮古島は東に200km離れている。 中国が昨年11月、一方的に拡張した防空識別区域内の中国空軍の動きはもちろん、尖閣列島周辺に出没する中国艦船に対する監視が強化されるわけだ。
島の住民たちの意見は分かれている。 基地誘致に賛成する住民たちは現在島の人口が1500人に減るなどの劣悪な経済状況を理由に上げて基地誘致を強く主張してきた。しかし反対派住民たちは島が外国の攻撃対象になりかねないとして反対の立場を曲げていない。 反対派住民70人余りは19日、一時小野寺防衛相が乗る車を遮断し、反対デモを行いもした。
一方、小野寺防衛相は20日、沖縄本島の那覇基地に移動してこの日新設された早期警報機(E2C)部隊員に「尖閣列島周辺の監視に万全を期すること」を指示した。 日本防衛省は昨年12月、尖閣列島に対する監視能力を強化するために青森県三沢基地にあった早期警報機部隊を沖縄県那覇基地に移動配置することを決めた。
東京/キル・ユンヒョン特派員 charisma@hani.co.kr