安倍晋三日本総理が推進中の‘解釈改憲’を通した集団的自衛権行使方針に対して、自民党内部を含む各界の反発が絶え間なく続いている。 しかし、安倍総理は集団的自衛権の行使範囲を制限する線でこれを継続推進するという意向を曲げていない。
安倍総理の集団的自衛権行使方針に対して批判的意見を明らかにしてきた村上誠一郎 自民党議員(9選・衆議院)は8日、日本の進歩陣営を代表する月刊<世界>(5月号)とのインタビューで‘解釈改憲’は "絶対にしてはならない禁じ手" として "このような批判が受け入れられずに異端として扱われるならば、すでにファシズムの危機" と話した。
彼はこのような結論に至った理由を<ワイマールの落日>という本を例にあげて説明した。 村上議員は "この本には民主的だった(ドイツの)ワイマール憲法の下で、ナチが国会で全権委任法というものを作り、ワイマール憲法を無力化させた過程が含まれている" として "安倍総理がしようとしている解釈改憲が同じこと" と指摘した。 すなわち、日本の衆議院と参議院の在籍議員の3分の2以上の賛成で発議し、国民投票に委ねなければならない改憲過程を踏まずに、国家が‘閣議決定’(韓国の閣僚会議議決に相当)を通じて憲法解釈を変え、集団的自衛権を行使するということは下位の法律で上位の法律を変える "絶対にしてはならない禁じ手" だということだ。
彼は更に "(安倍総理のように)内閣が意のままに憲法解釈を変えることになれば、もはや法治国家ではなくなる" として "これは左右の問題ではなく、民主主義と法律をまともに習った人なら誰でも分かる問題" と指摘した。 解釈改憲を一度許容すれば、政権が思い通りに憲法を変えられることになって、3権分立と立憲主義の基本が破壊される危険があると指摘したのだ。
1994年にノーベル文学賞を受賞した小説家の大江健三郎も反対意見を明確にした。 彼は8日午後、東京千代田区の日比谷公園野外音楽堂で行われた‘解釈で憲法9条を壊すな!4・8大集会 ’に参加して、「安倍総理が(日本国民の)多くの犠牲によって生まれて67年間守られてきた平和と民主主義という時代精神を民主主義的でない方法で壊してしまおうとしている」と指摘した。 彼はまた 「今から100年前、夏目漱石がある講演で‘日本はこのまま行けば危険になる’と話した30年後に日本は大きな戦争を起こして崩壊してしまった」として「以後の世代のために守らなければならない日本の時代精神が脅威を受けていて、市民が示威運動で抵抗しなければならない」と話した。
しかし安倍総理は8日、ある放送に出演して集団的自衛権を限定的に容認する側に解釈改憲をする意を改めて明らかにした。
東京/キル・ユンヒョン特派員