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2号機周辺 数分で死に至る放射能

登録:2013-11-08 21:20 修正:2013-11-09 07:05
‘廃炉作業 突入’福島第1原発ルポ
クレーン設置 今月末 核燃料棒 搬出
4号機作業だけで1年ほどかかる
炉心が溶けた1~3号機廃炉 気力も出ない
東京電力は "危険管理を徹底" 強弁
7日、日本福島第1原発4号機内で東京電力所属作業員が防護服姿で核燃料棒搬出の準備作業をしている。 福島/ロイターニュース1

 日本福島第1原発4号機内の核燃料棒保存水槽は陰うつなチェレンコフの光(使用済核燃料棒を保存した水槽から出る青い光)を発していた。 事故収拾を受け持っている東京電力は、今月中旬からこの中に漬けられている核燃料棒の搬出を始め、30~40年かかると予想されている果ての見えない廃炉作業に突入する。

 7日、駐日外国特派員共同取材団を迎えた原子力発電所周辺は、荒涼たる死の地のようだった。 事故後2年8ヶ月間、人の手が届かなかった通りには雑草が生い茂り、商店はつぶれたまま瓦礫と共に放置されていた。 原子力発電所から20kmほど離れたところで時間当り3~4μSv(マイクロシーベルト)を示した放射能測定機は、4号機内に入るや何と300μSvを越えた。 続けて訪れた3号機横の海岸での放射能数値は何と820μSvまで噴き上がった。

 4号機建物では事故当時に発生した水素爆発の痕跡は見られなかった。 東京電力が水素爆発で飛ばされた建物の上部分を整理し、外側を鉄板で囲んだためだ。 保存水槽の上には燃料棒搬出のためのクレーンが設置されていて、作業員は忙しく作業を準備していた。 水槽の中には福島第1原発4基の原子炉の中で最も多い1533本の燃料棒が漬けられている。 この内、強い放射線を放出する‘使用済核燃料棒’の数は1331本と集計されている。

 作業員はクレーンを利用して核燃料棒を22本ずつ一束にして専用容器に入れた後、地上のトレーラに移すことになる。 以後この燃料棒は原子炉から100m離れた‘共有プール’という地上の貯蔵所に運搬される。 この作業を終わらせるのにも1年ほどかかる展望だ。 しかし、これは廃炉作業の開始に過ぎない。 原子炉内で炉心溶融(核燃料が溶けて放射性物質が外部に流出する現象)が起きた1~3号機の場合、廃炉作業を始める気力すら出ない状態だ。 現在2号機の格納容器周辺では、わずか数分で死に至る毎時70Sv(シーベルト)の高線量放射能が測定される。

 東京電力は原子力発電所の危険管理が徹底的になされているという点を知らせることに努めていた。 この間問題を起こした汚染水浄化装置の多核種除去設備(ALPS・アルプス)が今月中旬から本格稼動して、2015年3月までには汚染水の処理を終えられると強調した。 小野明(54)福島第1原発所長はインタビューの間 「(燃料棒除去作業などに対する)周辺の心配があるが、危険ではないと考える。 このような種類のことを多くして来たし、安全な状況で実行が可能だ」と繰返し話した。 日本は一貫して安全を強調しているが、より一層不安な感じは事故から3年が過ぎたのに依然として去らない。

福島・東京/福島第1原発共同取材団

キル・ユンヒョン特派員 charisma@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/610444.html 韓国語原文入力:2013/11/08 20:02
訳J.S(1436字)

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