シン・ソンホ国連駐在北韓大使は21日(現地時間)停戦協定60周年になったが韓半島の不安定状態が持続しているとし、韓半島の軍事的緊張緩和と平和体制への代替などを議論するための北韓-米国高位級対話がなされなければならないと主張した。
シン大使はこの日国連本部で開かれた記者会見で 「60年前の停戦協定締結で戦争の砲火は止まったが、戦争はまだ法的に終結できておらず朝鮮半島には平和でも戦争でもない不安定な停戦状態が続いている」として「この不安定な情勢の根本原因は停戦協定が米国によってすでに白紙化されたため」 と主張した。 続けてシン大使は去る16日北韓国防委員会が重大談話を通じて北韓-米国高位級会談を持って軍事的緊張緩和と停戦体系を平和体系に変える問題など両国の関心事項を幅広く議論することを提案した点を想起させた。
シン大使はこの日、国連軍司令部の不当性に対する問題提起を主にした。 会見文の題名も‘南朝鮮駐留国連軍司令部を解体することは朝鮮半島とアジア太平洋地域の緊張緩和と平和と安全を保障するための必須要求’であった。 彼は 「米国は自らの防衛戦略により(南韓内) ‘国連軍司令部’を侵略戦争の道具として利用している」としながら「国連軍司令部の解体は韓半島とアジア太平洋地域の平和と安定を守護するための必須要求」 と主張した。 それと共に国連軍司令部は本質的に米軍司令部であり、米国が国連の名前だけを盗用してきた不当な機構だと付け加えた。
シン大使はまた「国連軍司令部は多国籍軍の侵略道具に変身できる危険性を内包している」としながら「米国が北韓に対する敵対政策に執着し威嚇する限り‘自衛的戦争抑制力’(核抑制力)を絶対に放棄しないだろう」と語った。 また「米国が国連軍司令部の解体を拒否すれば(韓半島から)戦争の危険を除去することは不可能だ」とし「国連軍司令部解体問題を国連総会に正式上程する問題を考慮する」と付け加えた。
シン大使が国連軍司令部の問題を主に取り上げ論じたが、これを持ち出した主な理由は、結局は北韓-米国高位級対話を促すためのものと見られる。 北韓は国防委談話を通じて北韓-米国高位級対話を提案したが、これに対して米国行政府は直ちに北韓が非核化の真正性を話でなく行動で見せなければならないとして、これを拒否した。
そのためかシン大使は会見文の最後に米国の動きを見守ると強調した。 彼は 「今日東北アジアで一番尖鋭な問題は北韓-米国敵対関係であり、それによって戦争の危険は常時的に存在している」として「米国は停戦60周年になる今年‘国連軍司令部’を解体して停戦協定を平和協定に変える正しい決断を下さなければならない」と話した。 彼は「米国がこれを拒否すれば情勢は一層激化するだろうし、戦争の危険を除去することは不可能」としつつ「米国の今後の動きを綿密に注目する」と強調した。
国連本部(ニューヨーク)/パク・ヒョン特派員 hyun21@hani.co.kr