31日午後2時、日本の東京、新宿の‘韓流通り’近隣の大久保公園に‘在日特権を許さない市民の会’(在特会)をはじめとする日本の右翼団体会員らが集まった。 手に持った立て札と横断幕のスローガンに背筋が寒くなった。
‘朝鮮人慰安婦は嘘だ’、‘不逞朝鮮人は竹島(独島の日本式表記)を返せ’、‘韓国人がテレビ放送に出てこないように’、‘駅からハングルが消えるように’、‘平成朝鮮征伐’、旧日本軍慰安婦を‘売春婦’と書いた立て札も見えた。 発言に立った彼らの口からは韓国人を軽べつして呼ぶ‘朝鮮人’という表現が続いた。
"ここにコリアンタウンという名所があるということがおかしくないですか?"
ある右翼団体幹部の発言に続き、在特会所属と明らかにした一人の男が「朝鮮学校の人々は‘日本人を殺せ’と言っているのに、我々が‘韓国人を殺せ’と言ってはいけないとは逆差別ではないか」と声を荒げた。 集会参加者らが歓声を上げた。
昨年8月、李明博前大統領の独島訪問以後、日本では右翼の反韓デモがますます頻繁になっている。 右翼らは3月を‘不逞外国人追放の月’と決めた。 新宿韓流通りの右翼示威は今年に入って5回目だ。 この日、右翼の反韓示威は大阪でも同時に行なわれた。
2時半に公園後方からセクトン服(5色の服)をまとった女装男性が別の男性とともに姿を現した。 集会に参加していた右翼らが彼らに向かって‘ウウ~’と大声を上げながら押し寄せると、警察官が彼らを制止し直ちに2人を遠くに連れて行った。 2人は‘手を握って下さい’と書いた立て札を首からかけていた。 松平と名前を明らかにしたセクトン服姿の男は 「原発反対運動に参加してきた労働者」だとして、「韓国人も私たちが共に手を握って暮らさなければならない人という思いから、そのようなメッセージを伝えにきた」と話した。
集会を終えた右翼デモ隊200人余りが2時半に街頭行進を始めた。 警察が彼らの隊列の周囲に配置された。 デモ隊が大通りに出るや歩道で拡声器を持った人々がデモ隊に向けて大声を上げ始めた。 「在特会は帰れ」 「人種差別主義者は帰れ」
歩道に立った人々の数は200人余り。 彼らは右翼デモ隊にずっとついて行き、中指を上げた。 デモ申告をしていない彼らが右翼デモ隊に近づけば、警察は歩道を一時遮断したりした。 ピエロ服を着た何人かは、右翼デモ隊に向けて尻を振って人種差別を嘲った。 ‘憎しみの連鎖では何もできない’と書いた横断幕を掲げた人々もいた。 佐藤という名前の参加者は「あるネチズンがインターネットを通じて‘日本の良心の声を聞かせよう’と提案して集まることになった」として「彼らは恥ずかしいことをしている」と語った。
韓流通りの反韓デモがますます過激化し、今年に入って‘韓国人殺せ’のようなスローガンが乱舞し始めた。 この日はそのような過激なスローガンは出てこなかった。 宇都宮健児 前日本弁護士連合会会長など人権弁護士12人は、29日右翼デモ隊が‘韓国人を殺せ’等のスローガンを掲げたことに対して「このまま放置してはならない」として、東京弁護士会に人権救済を要請した。 また、東京警視庁に適切な安全対策をとることを促した。 右翼指向の安倍晋三政府が始まった後、大手を振って歩くようになった極右派に対抗して、日本の良心も本格的行動に立ちあがる様子だ。
東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr