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韓銀 "低所得層 負債急増…家計負債 悪化"

原文入力:2011/10/30 21:46(1828字)
イ・ジェミョン記者


‘金融安定報告書’貸出 18ヶ月間に28兆増加 非銀行圏に追いやられ
多重債務者 13.7%↑…金融同伴不良 憂慮
"銀行圏 生計型資金貸出抑制 速度調節を"


韓国銀行が、最近 生計型資金需要で低所得層と非銀行圏の家計貸出が大きく膨らみ家計負債の質的構造が弱くなったという分析を出した。政府と金融圏の家計貸出増加抑制が低所得層の借金負担を増やすのはもちろん、多重債務者を増やす副作用を大きくしかねないということだ。

■低所得層・非銀行圏 貸出拡大
韓銀が30日に出した‘金融安定報告書’によれば、最近一年間の所得が2000万ウォン未満の低所得階層に対する金融圏の家計貸出が急増した。これら階層の家計貸出残額は2009年末の57兆ウォンから今年6月には85兆ウォンへ49.1%も増加した。同期間に増えた家計貸出の37%を占めるほどに比重が大きくなっている。所得が減った反面、住宅貸切保証金の上昇と高物価などで生計費が増えたためだ。


特に低所得層は非銀行圏に追いやられながら借金負担が大きくなっている。信用等級5等級以下の階層の総貸出の中で、非銀行圏の比重は2009年末の53%から今年6月には56%に高まった。非銀行圏の貸出金利は24.4%で、銀行より平均2.5倍も高く、同じ銀行圏貸出の場合にも低所得層金利(10.4%)が高所得層(7.8%)よりはるかに高い。韓銀は「多くの金融機関で同時に金を借りる多重債務者も増加している」とし「主に低所得層の貸出需要が非銀行圏に移動したと判断する」と明らかにした。 韓銀はこれに伴い、銀行圏の生計型資金貸出抑制速度を調節し、多重債務者拡大などの副作用を防がなければなければならないと指摘した。


住宅担保貸出の元利金償還時期到来も家計貸出不健全化の危険性を拡大している。今年6月現在、それまで利子だけを払っていたが元利金償還が始まった住宅担保貸出残額は22%であり、昨年末より4.3%多くなった。年間所得より貸出残額が4倍以上多い‘脆弱貸出’の場合、今年下半期から来年の間に集中(34.8%)的に満期が到来する。債務負担が一時に高まり延滞率が急増する憂慮が大きくなっているということだ。 実際、住宅担保貸出の延滞額中、半分(45.6%)ほどは元金償還が始まった後10ヶ月以内に延滞が発生している。


■ ‘多重債務者増加’
クレジットカード不良危険が高まり多重債務者と複数カードローン利用者の増加は信用カード会社貸出不良を増やす要因として指摘された。 現金サービス・カードローンと共に他の金融圏でも信用貸出を受けている多重債務者は2009年末の160万人から今年3月には180万人へ13.7%増加した。今年3月現在、カードローンを2件以上利用している債務者が110万人に達しており、カードローン利用者の半分(52.9%)が多重債務者に属する。特定カード会社の不良が別のカード会社や金融圏にも転移し連鎖不良につながる可能性が高いということだ。これは国内銀行がカード営業を強化しカード業界の競争が激しくなり、外形拡大が急速に進行されたためだ。 昨年カード会社のマーケティング費用は前年より30.3%増え、カードローンは去る一年だけで42.3%の増加傾向を記録した。


■小さな衝撃にも銀行の外貨流動性が悪化
我が国の銀行が保有する外貨債権の大部分は外貨流動性の確保に役立たないと分析された。韓銀は国内銀行が保有する外貨債権(118億ドル)の中で、現金化が容易な先進国国公債投資比重は0.5%に過ぎないと明らかにした。


反面、国内金融機関や一般企業、政府・公企業が発行した外貨債権の保有比重は63.3%に達した。こういう債権は我が国の外国為替健全性が悪化すれば信用危険が同時に高まるので正常な売却が難しい。 実際、2008年リーマンブラザーズ破産直後に国内銀行が保有した外貨債権の中で2.1%だけがドル貨幣として売却できた。 韓銀は「投資多角化を誘導するよう規制が強化される必要がある」と指摘した。


イ・ジェミョン記者 miso@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/503158.html 訳J.S