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‘銅王’脱税調査になぜ三星が釈明に出るのか

原文入力:2011-05-18午後09:48:10(1686字)
チャ・ヨンギュ氏、カザフミス(Kazakhmys)上場差益 1兆…7千億 追徴予想
2008年 三星物産‘持分 安値売却’に秘密資金説 提起され
三星 "展望ないので売却" …市民団体 "資金の主人 明らかにすべき"

ファン・ボヨン記者

←チャ・ヨンギュ氏

‘カザフスタンの神話’として知られたチャ・ヨンギュ氏に対する国税庁調査の波紋に関心が集まっている。国税庁の追徴規模が船舶王クォン・ヒョク シド商船会長に賦課した4101億ウォンをはるかに上回る史上最大規模に達するという観測が出ている中で、実際の追徴可否も論議の的だ。何よりもベールに積まれていたチャ氏の資金出処が今回の調査で明らかになるかも注目される。

チャ氏は1998年から三星物産カザフスタン支社で銅採鉱および精錬業者であるカザフミスの委託経営を引き受けた。以後、チャ氏は三星物産と三星香港が売却した持分をペーパーカンパニーを通じて取得した後、カザフミスを2005年10月ロンドン証券市場に上場させ1兆ウォン台の売却差益を残した。そのために平凡なサラリーマンだったチャ氏は2008年<フォーブス>が選定した‘世界の金持ち1000人’に名前を上げもした。

しかしチャ氏は租税避難所として知られるバージンアイランドのペーパーカンパニーを通じて持分を取り引きし、1兆ウォン以上の利益を上げながら税金を一銭も払っていないことが分かった。国税庁内外では追徴規模が7000億ウォンに及ぶかもしれないという観測が出ている。譲渡差益1兆ウォンに対する課税だけでなく、莫大な加算税が付加されうるためだ。

←カザフミス関連日誌

船舶王に対する税金追徴時と同じように、今回もチャ氏が税法上 国内居住者かを巡り国税庁とチャ氏の間に激しい攻防が予想される。国税庁はチャ氏が租税避難所にペーパーカンパニーを作り、国内不動産投資などを実質的に繰り広げていたと見ているが、チャ氏側は国内居住期間が平均28日に過ぎず課税対象となる国内居住者ではないと主張していることが分かった。国税庁関係者は「差益を残した時点で国内居住者か否かが争点になるだろう」と話した。

チャ氏が注目されるもう一つの理由は資金出処のためだ。これに対してはカザフスタン執権層がチャ氏に別に接触し、差益を得たという説と、三星が資金を出し相場差益で秘密資金を作ったという疑惑など色々な可能性が議論されている。

すでに経済改革連帯は2008年に三星物産がカザフミス持分を納得し難い安値で売却したとし、秘密資金造成疑惑を提起した経緯がある。三星物産は子会社の三星香港と共に、カザフミス持分を買い取り2000年7月基準で42.55%の持分を保有していた。 以後、カザフミスは2005年10月にロンドン証券取引所に上場され時価総額100億ドルを越える大会社になった。だが、三星は2004年6月、ロンドン証券市場上場計画が知らされ僅か2ヶ月後にカザフミス持分を市価より安い価格で売った。経済改革連帯によれば持分売却価格は一株当り1万9051ウォンだった。 2003年末基準の一株当り純資産価額(4万9617ウォン)の半分にも至らなかったとのことだ。この取引で三星物産と三星香港は各々212億ウォンと1191億ウォン程の損失をこうむった。

三星物産は国税庁調査の便りが知らされた17日、夜遅くなって釈明資料を出し「当時、銅市場展望の不透明性と急激な人件費上昇にともなう原価競争力低下などが予測されたため、保有株式を売却し撤収した」とし「安値売却疑惑があるが、1~2次売却代金をはじめ数年間にわたり委託経営しながら稼いだ利益を考慮すれば相当な利益を獲得した」と主張した。

ファン・ボヨン記者 whynot@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/478626.html 訳J.S