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貸切保証金‘億’騰っても…政府は‘無対策’

原文入力:2011-01-04午後09:30:05(1439字)
昨年上昇率 7.1%…最近8年間 最高値
"取引 増えれば解決" 貸切難 長期化 傍観

パク・ヨンニュル記者

←貸切保証金増減率推移

ソウル、松坡区、芳夷洞で112㎡(34坪)型アパートに暮らす会社員チェ・某(45)氏はこの頃、住宅保証金が心配で寝そびれる。貸切契約は2月20日までになっているので、家主は昨年11月初めから現行 2億2000万ウォンの住宅保証金を3億2000万ウォンへ 1億ウォンも上げてくれと要求してきた。近隣の蚕室でやはり貸切で暮らしている家主は自分たちも家主に1億2000万ウォンを引き上げを言われているからと哀訴した。調べてみれば実際に蚕室パークリオのような坪数では1億7000万ウォンも騰がった所もある。町の不動産屋では1億ウォンなら家主が気を遣ったものだとし、躊躇せず再契約するよう薦めた。

新学期の引越しシーズンを迎え、貸切価格が天井知らずに沸き上がり、借家人たちの憂いが深まっている。貸切保証金上昇勢は新婚夫婦需要が集中する3~4月まで続く展望だが、政府は対策準備どころか「取引が活発になれば自然に解決されるだろう」という話ばかりを繰り返している。

去る一年間、貸切保証金はすでに庶民家計にとって耐えがたい程に大幅に騰がった状態だ。4日、国民銀行が出した住宅価格動向調査結果によれば、昨年の貸切保証金上昇率は全国平均7.1%で、2002年(10.1%)以後 8年ぶりの最高値を記録した。地域別には釜山(13.7%)と大田(15%)が最も大きく上がり、ソウル周辺首都圏は平均6.3%上昇した。ソウル(平均6.4%)では学区関連需要が多い江南3区が7.6%も騰がった。

貸切保証金の全国平均上昇率は2006年の6.5%から2008年1.7%に3年間 下降安定傾向を維持してきたが、2009年に3.4%を記録し反転し始めた。2年連続で急上昇勢を受け継いできているわけだ。国民銀行は住宅需要者が住居価格の大勢下落を予想し売買よりは貸切に集中したことが1次的な理由だと分析した。また、低金利傾向の長期化により家主が家賃を好み、貸切供給が減ったためでもある。李明博政府になり同時多発式に推進されている都心再開発と賃貸住宅供給の縮小も貸切難を煽っている。

このように貸切難が構造的要因により長期化しているにも拘らず、政府は明確な対策を出せずにいる。チョン・ジョンファン国土海洋部長官は最近、業務報告を控え記者懇談会で貸切保証金急騰対策を尋ねられるや「深刻な水準ではなく、多様な方案が施行されており解決を楽観している」と明らかにした。パク・サンウ国土部住宅土地室長も4日「現在の貸切保証金上昇は住宅取引不振が主原因なので、格別な色好い対策がない」とし「8・29不動産対策で住宅取引活性化効果が現れているので、もう少し状況を見守る」とだけ話した。

これに対し、キム・グァンス経済研究所ソン・デイル副所長は「住宅取引不振の主原因である高い住居価格を支えようとする政策を撤回し、公共賃貸住宅の供給拡大と脆弱階層住居補助金の拡大が必要だ」と話した。

パク・ヨンニュル記者 ylpak@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/457210.html 訳J.S