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サムスン電子の成果給めぐる労使対立、半導体エコシステムへ拡大

登録:2026-05-04 03:02 修正:2026-05-04 06:21
サムスン電子労組共同闘争本部が先月23日午後、京畿道平沢市古徳洞にあるサムスン電子平沢キャンパス前で集会をおこなっている/聯合ニュース

 サムスン電子労働組合が予告している21日のストライキまで、3日現在であと3週間もない中、成果給をめぐる対立は経営と組合にとどまらず、企業内部全体や半導体エコシステム全般へと広がりつつある。

 サムスン電子の労使は昨年12月から成果給問題をめぐって交渉をおこなってきたが、意見の相違は埋まっていない。サムスン電子労組共同闘争本部は「成果給上限制の廃止」と「成果給の算定基準の透明化」を求めている。年俸の50%と定められている超過利益成果給(OPI)の上限を撤廃するほか、経済的付加価値(EVA)を基準として算定されていた「暗黙の成果給」を明文化し、営業利益の15%としよう、というのが組合側の主張だ。ライバル半導体メーカーのSKハイニックスが昨年9月に労使合意で基本給の1000%だった成果給の上限を廃止したことで、サムスン電子の労組はより強硬になっている。

 同労組は、正当な報酬システムこそ半導体人材の流出の根本的な対策だと主張している。超企業労組サムスン電子支部のチェ・スンホ委員長は先月23日、京畿道平沢(ピョンテク)で行われた労組集会の後、「ハイニックスへ転職した人数は、ここ4カ月だけで200人を超える」、「人材流出を防げなければ、会社の競争力も維持が困難」だと語った。いっぽう会社側は、先制的な設備投資や研究開発、株主への還元を含む半導体産業の変動性を考慮すると、営業利益のかなりの部分を労働者の成果給だけに配分するのは困難だ、との立場だ。さらに、ハイニックスはメモリ専門メーカーであるのに対し、サムスン電子は半導体(DS)だけでなくスマートフォン、家電、ディスプレイなども生産しているという複合的な事業構造を持つため、成果配分方式にも違いが生じざるを得ないと主張している。

 労組が半導体部門の組合員を重視して成果給を強く要求する中、組合内部でも論争が激化している。非半導体部門に所属する組合員を中心として組合への脱退届の提出が増えており、当初は一日平均100件未満だったものの徐々に増え、先月29日には1000件を超えたという。第1四半期のサムスン電子の業績を見ると、半導体事業部門は53兆7000億ウォンという過去最高の営業利益を記録した一方、完成品(DX)部門の営業利益は3兆ウォンにとどまっている。特に生活家電(DA)部門は、赤字が続く中、生産効率の低い海外拠点の閉鎖を推進している。業績に差があるため、労組は特定の事業部門のみを代表しているのではないかという職域間の対立が表面化しているかたちだ。

 サムスン電子は生産用地、エネルギー、税制などの様々な公的支援と、数々の協力・下請け企業との協業を通じて韓国を代表する企業へと成長したという歴史があるため、成果給論争は企業の枠を超えて公的な論争へと拡大しつつある。大統領直属の規制合理化委員会のパク・ヨンジン副委員長はこの日、フェイスブックに「なぜ(労組の)みなさんの交渉のテーブルでは協力会社、下請け業者、社内の非正規労働者に関する話がなされないのか」とし、「天文学的な利益をめぐって仲間うちで取り合いの宴や内輪揉めに没頭する姿は、率直に言って不快だ」と述べた。キム・ジョングァン産業通商部長官も先月27日、「サムスン電子のストライキは想像すら難しい事態」だと異例にも指摘しており、労組は3日後に「国家経済を人質に取り、半導体労働者を悪魔化して世論を扇動している」と公開で反発している。

ペ・ジヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/1256987.html韓国語原文入力:2026-05-03 18:20
訳D.K

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