サムスン電子のDRAMの世界市場シェアが約11年ぶりに40%を下回ったことが分かった。人工知能(AI)用の高付加価値DRAMである高帯域幅メモリー(HBM)市場への参入が遅れているためだ。
サムスン電子が14日に公示した半期報告書によると、今年上半期時点のサムスン電子の世界DRAM市場シェア(金額ベース)は32.7%だった。これは、昨年(41.5%)に比べ8.8ポイント低下した数字だ。外部調査機関「DRAMeXchange」の資料を活用し、同社が推定したシェアだ。
同社のDRAMのシェアが40%を切ったのは、2014年(39.6%)以来10年6カ月ぶり。2016年に48.0%に達したDRAMのシェアが、その後は下落傾向を示した影響とみられる。これは、AI半導体の中核であるHBMの不振によるものと読み取れる。
一方、今年上半期時点でのスマートフォン(数量基準)とテレビ(金額基準)のシェアはそれぞれ19.9%、28.9%で、前年比で1.6ポイント、0.6ポイント上昇した。サムスン電子の一般株主(小口株主)の数は、今年6月末時点で504万9085人、昨年末(516万210人)に比べて11万人ほど減少した。株価不振の影響とみられる。
デバイスソリューション(DS)部門のチョン・ヨンヒョン部門長(副会長)と、デバイス経験(DX)部門ノ・テムン部門長職務代行(社長)は、今年上半期の給与・賞与・その他の勤労所得などを含む総給与として、それぞれ11億9000万ウォン(約1億3000万円)、11億9500万ウォン(約1億3000万円)受け取ったことが分かった。
メモリーのライバル企業であるSKハイニックスのクァク・ノジョン代表取締役社長には、今年上半期、報酬として34億6800万ウォン(約3億7000万円)が支払われた。HBMの販売好調などによって、同社が歴代最高レベルの実績をあげた功労を認められ、賞与だけで26億9500万ウォン(約2億9000万円)を受け取った。
SKグループのチェ・テウォン会長にも、上半期にハイニックスから報酬30億ウォン(約3億2000万円)が支払われた。同期間に持株会社であるSK(株)から支払われた給与17億5000万ウォン(約1億9000万円)を含め、グループから得た総報酬は47億5000万ウォン(約5億円)になる。チェ会長は系列社のうち、SK(株)とハイニックスの2社から報酬が支払われている。