この10年間で米国の輸入市場における中国の先端技術製品の割合が3分の1に減り、この分野のデカップリング(脱同調化)が顕著なことが分かった。
韓国貿易協会の国際貿易通商研究院は12日発刊した報告書「グローバル先端技術製品サプライチェーンの構造変化および示唆点」で、2014年から2024年までの10年間に、米国輸入市場における中国の先端技術製品の比重が46.4%から16.3%に急減したと明らかにした。これは情報通信・バイオ・電子・生命科学・光学の5大主要分野の取引規模を調査したもので、米国が「経済安保」を理由に輸出統制に乗り出すと同時に、中国の先端製品の輸入と使用規制を強化した効果と読み取れる。
同期間に米国の先端技術製品の輸入市場で、欧州連合(EU)は16.1%から23%に、東南アジア諸国連合(ASEAN)は10.6%から20.2%に、台湾は3.5%から11.4%に比重が大きく増えた。ここには、米中対立が深まる中で技術企業が東南アジアなどに生産基盤を移したことも影響したとみられる。韓国は10年間に米国の先端製品の輸入市場での割合が2.2%から4%へと小幅増加し、日本は3.9%から2.8%に減少した。
第3国との先端技術製品の貿易規模と頻度で把握する「サプライチェーンクラスター」でも米中のデカップリング現象が明確に表れた。報告書によると、両国は5大品目すべてが別途のサプライチェーンクラスターに分離されたと分析されたという。中国は欧州クラスターとは情報通信・バイオを、アジアクラスターとは電子・生命科学・光学部門の結集を強化したと調査された。韓国は情報通信・バイオは米国クラスターに、電子・生命科学・光学は中国と同じクラスターに属すると分類された。
報告書はこれと共に、先端技術製品のサプライチェーンの影響力を分析した結果、中国が急浮上し米中の格差が次第に縮小していることが確認されたと明らかにした。また、中国は電子部門では米国より交易相手が多く「サプライチェーン媒介性」1位に上がったと話した。
韓国貿易協会のオク・ウンギ首席研究員は「韓国は米中の技術競争とサプライチェーン再編の交差点で、戦略的ポジショニングが重要な時点」だと話した。また「内部では未来先端産業の重要な工程と製造力を強化できるよう企業環境を着実に改善し、外部では先端産業先導国との戦略的サプライチェーン協力基盤を構築する総合的な通商戦略が要求される」と話した。