サムスン電子がDRAMシェア1位の座を奪われたという集計が相次いで出ている。サムスンが1992年に「DRAM1位」の王座について以来の初めてのことだ。人工知能(AI)時代が開かれ、本格化した高帯域幅メモリー(HBM)競争でサムスンがSKハイニックスに押された結果だ。
3日、台湾の市場調査会社トレンドフォースの集計によると、サムスン電子は今年第1四半期(1~3月)、世界のDRAM市場で売上シェア33.7%を記録し、2位に落ちた。2023年第4四半期の45.5%から昨年第4四半期は39.3%と徐々に下落傾向を見せたが、今回はついに1位を奪われた。4月に集計を発表した香港市場調査業者のカウンターポイントに続き、トレンドフォースも30年あまり維持された「サムスン1位体制」が幕を下ろしたという集計を出した。サムスン電子がDRAM1位を獲得できなかったのは、今年第1四半期が1992年以来初めてだ。
1位の座はSKハイニックスが奪った。SKハイニックスのシェアは、今年第1四半期36.0%と集計された。オフシーズンを迎えて売上が直前四半期より7.1%減ったが、19.1%減少したサムスンに比べて善戦したおかげで1位を占めた。トレンドフォースが集計した第1四半期のDRAM売上は、ハイニックスが97億1800万ドル、サムスンが91億ドル。
これはAIチップに入るHBM競争でハイニックスがリードした結果と分析される。トレンドフォースは「ハイニックスの第5世代高帯域幅メモリー(HBM3E)のシェアが増え、平均販売単価(ASP)を防御する役割を果たした」と分析した。一方、サムスン電子は第5世代製品を再設計することになったために出荷量が急減したうえ、米国政府がHBMの中国向け輸出にブレーキをかけたため、打撃を受けたとみられている。