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白熱する世界のEV市場…起亜自動車、2030年の販売目標値を33%引き上げ

登録:2023-04-05 20:12 修正:2023-04-06 09:21
起亜「インベスターデー」で攻撃的目標を明らかに 
昨年出した目標より40万台増やした160万台
起亜自動車のソン・ホソン社長が「2023CEOインベスターデー」で、起亜の電動化転換計画など中長期事業戦略と財務目標について説明している=起亜自動車提供//ハンギョレ新聞社

 韓国内外の完成車メーカーは、先を争って電気自動車(EV)の販売または売上目標を立てている。EV市場が日増しに熱くなっている様子だ。

 起亜自動車は5日、ソウル市汝矣島(ヨイド)のコンラッドホテルで「2023CEOインベスターデー」を開催し、2030年1年間の販売目標を430万台と提示した。目標売上高と営業利益は、それぞれ160兆ウォン(約16兆円)と16兆ウォン(1.6兆円)。1年前の同じ行事で提示した目標よりも全体の販売台数を30万台(7.5%)引き上げた。このような目標を達成するために、2027年までの5年間に約32兆ウォン(約3.2兆円)を投資し、未来事業への投資比重も45%まで拡大すると起亜自動車側は明らかにした。

 最も注目を集めた部分は、EVの販売目標だ。年間販売の期待値を攻撃的な水準で提示したためだ。具体的には、今年の25万8千台を皮切りに3年後の2026年には4倍近い100万5千台、2030年には160万台と提示した。2030年基準で、全体の販売台数の37%をEVで補うという意味だ。起亜自動車が昨年発表したEVの年間販売台数目標値に比べれば、2026年と2030年の目標値はそれぞれ25%(20万台)、33%(40万台)多い。

 起亜自動車は、今年披露する大型スポーツ実用車(SUV)モデルの「EV9」から、2027年までに計15モデルのEVを市場に出すことにした。来年は光明工場を起亜としては初のEV専用工場として構築する。中国とインドの市場を狙った中・小型EVも披露する予定だ。

 ただ、起亜自動車は現地生産のEV・バッテリーにのみ補助金を与える米国インフレ抑制法(IRA)の施行により、今年は米国のEV市場での販売不振が懸念される状況だ。補助金を受けるテスラなどの米国メーカーは値引き攻勢を展開している。起亜自動車は今年第1四半期に米国で6080台を販売し、昨年同期に比べ販売台数が31.1%減少した。こうした懸念のために、起亜自動車側は2024年から米国現地でもEVの生産を推進するとこの日言及した。

 現代自動車も近いうちにEVの中長期販売目標を公開する予定だ。同社は現在4%水準のEVの販売割合を、2026年までに17%、2030年には36%まで引き上げると明らかにしている。2026年と2030年のEV販売目標量はそれぞれ84万台、187万台。起亜自動車がさらに攻撃的な目標を提示したため、現代自動車も昨年提示した目標を修正する公算が高い。現代自動車の関係者は本紙に対し「まだ目標を修正するか否かについて公開するのは早い」とだけ述べた。

 世界1、2位を争うグローバル完成車メーカーも、EVファースト戦略を打ち出している。ドイツのフォルクスワーゲンは13日(現地時間)「年次メディアカンファレンス2023」で、2030年に欧州で販売されるフォルクスワーゲン車両の80%をEVにするという野心的な目標を発表している。これは2021年に提示した2030年の目標(70%・販売割合)に比べ、10ポイントもEVの割合を引き上げたものだ。

 EVの割合が1%水準の日本のトヨタも、2030年までにこの割合を約30%まで引き上げると1月に明らかにしている。2009年に社長に就任しトヨタの危機を克服した豊田章男社長は今年1月26日に会長に就任し、新しい社長として53歳の佐藤恒治レクサス社長が昇格した。EVや自動運転車などの競争が激化している未来自動車市場に対応するためには、新しいリーダーシップが必要だと述べた。

チェ・ウリ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/car/1086664.html韓国語原文入力:2023-04-05 17:31
訳J.S

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