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IMF、韓国の成長率1.7%見通し…主要国すべて引き上げ、韓国だけ下方修正

登録:2023-01-31 20:29 修正:2023-02-01 06:41
IMF世界経済展望発表 
世界2.9%、米国1.4%、中国5.2%展望 
「エネルギー上昇ショック、選別支援すべき」
1月31日、ソウル南山からの眺め/聯合ニュース

 国際通貨基金(IMF)は今年の韓国の経済成長率の見通しを2.0%から1.7%に引き下げた。韓国内外の主要機関の見通しと同じか似たような水準で、国際通貨基金もやはり今年の韓国経済が1%台の低成長になると見通した。IMFは、中国の経済活動再開の影響などを反映し、世界と主要国家の成長率の見通しは概ね上方修正した。

 IMFは31日、修正された世界経済見通し(WEO)を発表し、今年の世界の経済成長率を2.9%とした。昨年10月の見通しより0.2%上方修正した。見通しの修正には、昨年の第4四半期以降は米国、欧州、中国など主要国の景気低迷が懸念したよりはひどくないという点が反映された。特に、新型コロナウイルス感染症の防疫が緩和された中国の経済活動再開(リオープニング)が見通しの上方修正に大きな影響を及ぼした。

 主要国の今年の成長率は少しずつ上方修正された。米国は前回から0.4ポイント上がった1.4%に、ユーロ圏は0.2ポイント上がった0.7%に、日本は0.2ポイント上がった1.8%にそれぞれ調整された。今年の中国の経済成長率は4.4%から5.2%へと0.8ポイントも上昇した。中国のワクチン接種率が依然として低く、不動産リスクが深刻化する可能性などリスク要因がなくはないが、経済活動再開にともなう回復傾向が現れることは明らかだと見込んだのだ。

IMFの2023年主要国経済成長率展望=資料:IMF//ハンギョレ新聞社

 その一方で、韓国の成長率は3カ月前から0.3ポイント下がった1.7%になるとした。今年2%を下回る低成長を経て、来年は2.6%に回復する見通しだ。国際通貨基金は、韓国に対する見通しの下方修正については具体的な説明をしていない。

 修正された今年の韓国の経済成長率は、昨年下半期に入って明確になった景気低迷の信号が反映されたものだという解釈が出ている。韓国銀行によると、昨年第4四半期の韓国経済は0.4%のマイナス成長だった。輸出が半導体や化学製品などを中心に5.8%減少し、成長率を引き下げた。こうした鈍化の信号が、昨年11月以後に発表された韓国開発研究院(KDI・1.8%)、経済協力開発機構(OECD・1.8%)、韓国銀行(1.7%)、企画財政部(1.6%)の見通しにはある程度反映されたが、IMFには遅れて反映されたものとみられる。

 国際通貨基金は、世界の経済成長率を上方修正しながらも、インフレが依然として世界の政策当局者の大きな課題だと指摘した。今年の世界物価上昇率の見通しは6.6%で、昨年の8.8%よりは低くなると見込まれているが、依然として高い水準だ。ロシアのウクライナ侵攻と中国景気の回復にともなうエネルギー価格上昇などがインフレ持続につながる場合には、状況はさらに難しくなりかねない。韓国の場合、追加で電気・ガス料金がさらに引き上げられることが予告されている。

 これと関連して、IMFはこの日「エネルギー価格の変動はそのまま受け入れるものの、所得などを基準に選別された対象に補助金などの形態の支援をしなければならない」として「そのために高所得の個人と企業に対しては、一回性で社会的連帯の性格の税金を徴収し、財源を用意する必要もある」と勧告した。

チェ・ハヤン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1077742.html韓国語原文入力:2023-01-31 18:29
訳J.S

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