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プーチンの戦争のせいで…大宇造船、鉄板切ってある船舶も「契約取り消し」

登録:2022-05-19 03:26 修正:2022-05-19 08:25
ロシアに対する金融制裁で建造代金が支払えず
大宇造船海洋の液化天然ガス運搬船=大宇造船海洋提供//ハンギョレ新聞社

 大宇造船海洋は、ロシアに対する西側諸国の金融制裁により、建造代金の受け取りが困難になった1隻の液化天然ガス(LNG)運搬船についての契約を取り消した。

 大宇造船海洋は18日、LNG運搬船1隻の建造の中間前払金が期限内に入ってこないため、その船舶を発注した欧州の船主に解約を通知したと公示した。造船業界の説明によると、大宇造船海洋が述べた欧州の船主はロシア国籍。ロシアとウクライナの戦争に伴う金融制裁のせいで、建造代金を契約どおりにやり取りすることが難しくなったのだ。

 大宇造船海洋はその船主と、同じ仕様の3隻のLNG運搬船の建造契約を結んでいた。契約金の総額は1兆137億ウォン(約1030億円)で、今回の取り消しで契約金額は6758億ウォン(約689億円)に減った。

 業界によると、今回契約が取り消された1号船は、すでに鋼材の切断(Steel Cutting)作業を終えてブロック製作段階に入っていた。船舶は鉄板を切って船の形につなぎ合わせてブロックを作り、次にそのブロックをつないで完成する。残りの2~3号船も1~2カ月の時差で工程が進んでいた。

 大宇造船海洋は現在、船主側に解約を通知しただけで、作業の進んでいるLNG運搬船の建造を中止するかどうかはまだ決めていないという。造船業界の関係者は本紙の電話取材に対し「造船会社側には金を受け取る適当な方法がない。ロシアに対する金融制裁が続けば、残る2隻の契約も取り消される可能性が高い」と話した。

アン・テホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1043360.html韓国語原文入力:2022-05-18 15:47
訳D.K

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