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恒大グループの社屋/聯合ニュース

　中国経済が大きく揺れている。中国は韓国の最大の輸出相手国であるため、景気悪化の衝撃が韓国経済にも大きな悪材料として作用しうる。主な経済分析機関は現在、中国経済の3大危険要素である不動産の負債、内需不振、輸出鈍化のうち、どの部分でリスクが発生するかによって韓国経済が受ける衝撃は異なるだろうという分析を提示している。不動産と内需から始まるリスクは、輸出鈍化によって触発されるリスクよりは相対的に韓国経済に及ぼす影響が少ないという見方だ。

　国際通貨基金（IMF）のクリスタリナ・ゲオルギエバ総裁は6日（現地時間）、「新型コロナの局面で中国は驚くほどの回復を遂げたが、成長モメンタムが際立って鈍化している」と警告した。中国国務省傘下の最大シンクタンクである社会科学院も最近、来年の経済成長率を5.3%と予測したが、これはこの30年あまりで最も低い数値だ。

　中国経済は、恒大グループ（エバーグランデ）などの不動産企業の負債危機、電力難、強力な防疫政策の維持などによって成長の流れが急速に鈍化している。このような景気鈍化は、中国と密接な関係にある韓国経済にとっても致命的な打撃となる。

　韓国の経済分析機関は、中国の状況を懸念しながら見守りつつも、景気低迷を触発する「原因」に注視している様子だ。韓国銀行のキム・ウン調査局長は先月25日、修正経済見通し発表で「中国の経済成長率が1ポイントほど落ちれば、韓国の経済成長率も平均0.1～0.15ポイント下がる」と述べた。さらに「中国の成長率が下落する要因が重要だが、消費・不動産投資・輸出のうちのどれが減少するかによって影響が違う」とし「不動産と消費部門の問題なら韓国に及ぼす影響は限定的でありうる」と述べた。

　これは、中国の消費不振などの内需によって触発される景気鈍化は、韓国経済に与える影響がやや少ないとみられるという意味になる。実際の対中輸出構造をみればこのような見通しを理解することができる。対中輸出は、半導体などの中国より競争力が優位にある品目中心へと再編されつつある。そして中国は、韓国の高技術部品を輸入して、輸出する最終財の生産に用いる。この構造によって、中国の内需が鈍化しても、輸出が堅調な流れを維持すれば、韓国の対中輸出も大きく動揺しない可能性があるということだ。

　不動産負債のリスクも、中国政府の介入の余力が残っているという評価が出ている。ハイ投資証券は8日、報告書で「中国政府が恒大グループの無秩序な破産を傍観せず、介入を始めた」とし「中国の政策基調が転換される可能性の高まりは、中国の景気はもちろん韓国にも肯定的な影響を及ぼすもの」と分析した。

　したがって、中国の不動産、内需、輸出という3大危険要素のうち、韓国にとって最も脅威となる部分は「輸出の行方」になるとみられる。中国は輸出も鈍化の兆しを見せている。先月の輸出は前年比で22%増えたが、9月（28.1%）、10月（27.1%）などに比ると増加幅は縮小している。

　ただし、幸いにも韓国の対中輸出はまだ良好な流れを保っている。先月の対中輸出は、史上初の150億ドルを超えた。韓銀は先月発表した「対中輸出の構造的特徴と示唆点」と題するイシューノート報告書で「中国の成長の伸び悩みがどの部門で発生するかによって、韓国の対中輸出の衝撃の大きさは異なるだろう」と述べた。