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LGの次世代電池搭載した無人機、高高度で13時間の飛行に成功

登録:2020-09-11 06:41 修正:2020-09-11 13:16
LG化学のリチウム硫黄電池を搭載した高高度滞空太陽光無人機(EAV-3)=LG化学提供//ハンギョレ新聞社

 LG化学が開発中の次世代電池を搭載した無人機が成層圏での飛行に成功した。次世代電池開発をめぐる競争に拍車がかかっている。

 LG化学は10日、先月30日に韓国航空宇宙研究院で開発した高高度長期滞空太陽光無人機(EAV-3)がリチウム硫黄電池と太陽光電池で13時間11分間の飛行に成功したと発表した。EAV-3は全体飛行時間のうち7時間を高度12~22キロメートルの成層圏で飛行した。22キロメートルは世界500キログラム以下の航空機の中で2番目に高い飛行高度。最高記録は欧州のエアバス・ディフェンス・アンド・スペース(22.5キロメートル)だ。

 EAV-3に搭載されたリチウム硫黄電池は、主要次世代電池の一つとして期待されている。陽極には金属酸化物の代わりに硫黄炭素複合体を、陰極には黒鉛の代わりにリチウムメタルなど軽い材料を使う。LG化学側によると、重さ基準のエネルギー密度がリチウムイオン電池に比べて1.5倍以上高いという。現在のリチウムイオン電池のエネルギー密度は1キログラム当たり260~270Wh(ワットアワー)だが、今回無人機に搭載されたリチウム硫黄電池のエネルギー密度は1キログラム当たり410Whだ。

韓国3社の次世代電池開発の現況//ハンギョレ新聞社

 LG化学側は、今回の実験がリチウム硫黄電池の安定的な充電・放電性能を確認したことに意味があると説明した。これまで充電や放電を繰り返すと副作用が発生し、構造を維持できないという点がリチウム硫黄電池の限界として指摘されてきた。LG化学の関係者は「今回の飛行の場合、太陽光電池とリチウム硫黄電池を随時交互に使う形で進められた」とし、「充電と放電を何回繰り返したかは把握されていないが、目標の水準以上と聞いている」と述べた。

 次世代電池の量産に向けた競争が一層激しさを増している様子だ。電池業界は2020年代半ば以降は、次世代電池の性能や商用化の時期が勝敗を分けるとみている。第3世代電気自動車まではリチウムイオン電池が主流を占めるが、それ以降は次世代電池が「ゲームチェンジャー」になる可能性が高いと予想される。特に、アーバンエアモビリティ(UAM)や衛星などの産業にも電動化が導入されれば、大容量でありながら軽い電池への需要も増えると業界ではみている。現在、主に電気自動車に使われるリチウムイオン電池は構造的に爆発・発火の危険があるため、エネルギー密度を高めるのに限界があると指摘されてきた。

 LG化学やサムスンSDI、SKイノベーションは、2025年までは次世代電池の商用化が難しいと見ている。LG化学は、エネルギー密度が従来のリチウムイオン電池の2倍以上のリチウム硫黄電池を、2025年以降に量産する計画だ。電解質を液体の代わりに固体にして安全性を高めた全固体電池も、同じ時期に商用化される可能性が高い。サムスンSDIは2027年以降の量産を目標に、全固体電池を開発している。

イ・ジェヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/961679.html韓国語原文入力:2020-09-11 02:34
訳H.J

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