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コメ価格3倍になる間に江南マンションは84倍に

登録:2020-03-30 01:23 修正:2020-03-30 08:04
ハナ金融経営研究所、1980年以降40年間の価格変化を分析 
米価3.2倍、鶏肉3.3倍、中型自動車6.1倍上昇 
ソウル江南マンション売買価格84倍、伝貰価格101倍上昇 
1人当たりGDPはウォン基準で35.5倍、ドル基準で18.5倍に
高価な価格、徹底したセキュリティなど、ソウル江南区道谷洞の住商複合マンションのタワーパレスは「富の象徴」とされている=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 この40年で、農水産物や工業製品などの大半の消費財の価格上昇は、1人当たりの国内総生産(GDP)増加に比べて抑えられている一方、ソウルのマンションの売買価格と伝貰(チョンセ。契約の際に大きな金額を家主に預け、月々の家賃は発生しない賃貸方式)価格、コーヒーのような嗜好品の価格は高い上昇を示した。

 ハナ金融経営研究所は29日、1980年以降の様々な財貨とサービスの名目価格の趨勢を経済成長率と比較分析した報告書『国内の主要財貨およびサービスの価格趨勢分析:1980~2020』を発表した。

 この報告書によると、同期間中、農水産物や工業製品などの大部分の消費財の名目価格の上昇率は1人当たりのGDP上昇率より低く、消費者が肌で感じる実質価格は下がったことが分かった。米の価格(4キロ当たり)は3000ウォン(現レートで約267円)から9500ウォン(約846円)へと3.2倍、鶏肉(1キロ当たり)は1400ウォン(同約125円)から4656ウォン(約415円)へと3.3倍上昇するなど、大半の食材価格の値上がりは約9倍未満だった。また、国産中型自動車の価格は389万ウォン(同約34万6000円)から2390万ウォン(約213万円)へと6.1倍、焼酎は5.1倍、映画観覧料は6.7倍上昇した。同期間の1人当たりのGDP上昇率(ウォン基準で35.5倍、ドル基準で18.5倍)を考慮すれば、実際の体感価格は低い水準だというのが同研究所の分析だ。

 一方、スイカ(16.7倍)、白菜(12.5倍)などは他の食材に比べて相対的に高い価格上昇率を示した。特に高い上昇率を示したソウル江南(カンナム)のマンション価格は、銀馬(ウンマ)マンションの場合、3.3平方メートル当たりの売買価格は77万ウォン(同約6万8600円)から6469万ウォン(約576万円)へと84倍、伝貰価格は16万ウォン(同約1万4200円)から1629万ウォン(約145万円)へと101倍上昇し、ほかの分析対象項目とは好対照をなした。嗜好品関連項目の価格も大幅に上昇し、コーヒー一杯は200ウォン(同約18円)から4100ウォン(約365円)へと21倍、タバコ1箱は300ウォン(同約27円)から4500ウォン(約400円)へと15倍になった。

 同研究所のチョン・フン研究委員は「この40年間で、ほとんどの主要消費財は実質的な価格が下がったことを計量的に確認した。ただし数値上、平均値を基準にした分析であるため、最近深まった所得両極化を考慮すると、低所得層の体感物価とは差があり得る」と述べた。

パク・ヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/934653.html韓国語原文入力:2020-03-29 12:00
訳D.K

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