ロッテグループの創業者の辛格浩(シン・ギョクホ、重光武雄)ロッテグループ名誉会長が19日に死去した。享年99。
ロッテグループは同日午後4時29分、辛名誉会長が長患いで亡くなったと発表した。認知症などを患っていた故人は、健康悪化で昨年末、入院と退院を繰り返し、今月18日夜、病状が急激に悪化し、ソウル峨山病院の重患室に入院した。ロッテグループによると、父親の辛名誉会長が危篤になったことで、次男の辛東彬(シン・ドンビン、重光昭夫)ロッテ会長が日本出張中に急きょ帰国し、長男の辛東主(シン・ドンジュ、重光宏之)前日本ロッテホールディングス副会長および主要系列会社の役職員とともに最期を看取ったという。
辛名誉会長は韓国と日本の両国で食品や流通、観光、石油化学分野の大手企業グループを一代で築いた叩き上げの企業家として知られる。1921年、蔚山(ウルサン)で生まれた彼は1942年に日本に渡り、早稲田大学化学工学科を卒業した後、1948年、東京でチューインガム事業を始め、(株)ロッテを創業した。1965年韓日国交正常化をきっかけに、韓国で1967年にロッテ製菓を設立し、観光と化学などで事業を拡張してロッテグループを国内財界序列5位に伸し上げた。
しかし、人生の終盤には浮き沈みが多かった。2015年、辛東主前副会長と辛東彬会長の経営権紛争が勃発し、辛名誉会長は韓日ロッテグループの持株会社に当たる日本ロッテホールディングス代表取締役から退き、経営から手を引いた。昨年10月には経営不正容疑で懲役3年の実刑が確定されたが、健康状態を理由に刑の執行停止を受けた状態だった。
名誉会長の安置所はソウル峨山病院に設けられ、葬儀はロッテグループ葬で行われる。イ・ホング元首相とパン・ギムン元国連事務総長が名誉葬儀委員長を、ファン・ガクキュ、ソン・ヨンドクロッテ持株共同代表が葬儀委員長を務める。22日の出棺後、ソウル松坡区(ソンパグ)ロッテコンサートホールで告別式が行われる。
辛名誉会長の死去で、サムスンのイ・ビョンチョル、現代のチョン・ジュヨン、LGのク・インフェ、SKのチェ・ジョンヒョン会長などが主人公だった国内主要グループの「創業1世代」時代は完全に幕を下ろすことになった。