本文に移動
全体  > 経済

「GM-産業銀行が12月に合意した9BUX開発、4年前にすでに決定されていた」

登録:2019-03-11 20:46 修正:2019-03-12 08:30
チョン・ジュミョン副社長「コンパクトは中国が開発する」発言に 
合意破棄の波紋…GM、合意の具体内容を一部初公開 
“準中型SUV”は開発が事実上終わった9BUX 
労組「開発は終わっているのにGMと産業銀行は 
新たな成果であるように振る舞った」 
GM「CUV開発などは大きな交渉成果…合意履行中」
韓国GMと金属労組韓国GM支部が2015年8月18日に署名した賃金・団体交渉合意文。労使は次世代トラックス“9BUX”の韓国開発をすでに4年前に合意していた=金属労組韓国GM支部提供//ハンギョレ新聞社

 次世代小型トラックス(開発コード名9BUX)はどんな車か。最近火が付いた韓国GMをめぐる論議は、結局この質問に収束される。

 韓国GMの筆頭株主であるグローバルGMと2大株主である産業銀行は昨年、韓国GMを研究・開発法人として分離する件を巡り、5カ月にわたる交渉を行った。その結果、法人を分離するものの、グローバルGMの傘下に配される新設研究法人を「準中型SUV(スポーツユーティリティー車)およびCUV(クロスオーバーユーティリティー車)の重点研究開発拠点に指定」することで合意したと、昨年12月18日に発表した。

 このうち、準中型SUVが他でもない9BUXであることが8日、明らかになった。合意文の正確な文面は「9Bプラットホームを基盤としたC級(セグメント)SUVとCUVの開発拠点」(Homeroom of C SUV and CUV based on 9b platform)だということも新たに明らかになった。

 このうち、特に「9BUX韓国開発」はすでに4年前に決定されていたという点が最も大きな論議の的だ。ハンギョレが2015年の韓国GM賃金・団体交渉合意文を調べたところ、当時労使は「研究開発力を強化するために、9BUXの開発業務を韓国GM技術研究所に配分する」ことで合意した。その後、次世代トラックス9BUXは、韓国主導で開発が進行され、2020年富平(プピョン)工場での量産を控えている。先日、仁川で9BUXと推定される試運転車両が捉えられたというマスコミ報道もあった。事実上開発が完了した車であるわけだ。

 そのうえ、韓国GMのカハー・カゼム社長は昨年7月、新設研究法人計画を明らかにする発表文で「韓国のエンジニアは、次世代コンパクトSUV製品を開発するだろう」と明らかにした後、公式立場を訂正したことはない。GMテクニカルセンターコリア(グローバルGM傘下の新設研究法人)のチョン・ジュミョン副社長が7日「コンパクトは中国が作る」と労組に明らかにしたのが初の公式説明だ。

 これまで韓国GMが次世代トラックスを「準中型」ではなく「小型」と説明してきた点も論議を大きくした。昨年3月13日、GMが仁川市に提出した「外国人投資区域指定」申請書によれば、GMは「富平地域に小型SUV製造工程を新・増設」するとして、5年間に9482億ウォン(約930億円)必要だとした。一時は小型に分類された車両が、年末には「準中型」に変わったのだ。GMのセグメント分類により小型はB、準中型(サブコンパクト~コンパクト)はCに分類される。

 こうした事情のために、労組と業界はGMと産業銀行が昨年末に合意した「準中型SUV」を新しい車両として受け入れてきた。ある労組関係者は「まさか9BUXであるとは想像もできなかった。労組が4年前に会社側と交渉して、やっとの思いで取り付けた技術物量を、産業銀行はあたかも新たな交渉成果であるかのように自慢して、GMは新たに与えたかのように恩着せがましくしている」とし、「血税8千億ウォン(約785億円)投入の結果が、実は現状維持」だと主張した。

 一方、韓国GMらは“現状維持”の性格の交渉ではなかったとして反論している。韓国GM関係者は「昨年の産業銀行との交渉当時の争点は『CUVを韓国で開発することができるかできないか』だった」とし、「コンパクトの代わりにCUVが韓国で開発されることになったのであり、二つの車両のみならず該当車種の開発拠点になるということは相当な成果」だと主張した。交渉過程に詳しいある政府関係者も「9BUXセグメントが変わったのは、既存のトラックスより車体が大きくなった新しい車両の差別性を浮き彫りにするためと承知している」と伝えた。

チェ・ハヤン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/885462.html韓国語原文入力:2019-03-11 17:57
訳J.S

関連記事