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「昨年の北朝鮮経済成長率はマイナス3.5%…今年はさらに落ちる見通し」

登録:2018-07-21 09:55 修正:2018-07-21 12:23
韓銀が推計値発表…1人当たりGNI、韓国の23分の1 
「強力になった経済制裁で、今年はマイナス成長の幅が広がる見通し」
2015年、北朝鮮羅津先鋒特区のスチェボン水産事業所で中国に輸出するイカを処理している北朝鮮の女性労働者たち=伊藤孝司提供//ハンギョレ新聞社

 国際社会の経済制裁の中で、昨年北朝鮮経済が-3.5%成長したものと分析された。

 韓国銀行は20日、「2017年の北朝鮮の実質国内総生産(GDP)は、前年比3.5%減少したと推定される。これは1997年(-6.5%)以来の最低値」と明らかにした。項目別では前年も大幅に増加した鉱業(8.4%→-11%)、電気、ガス、水道業(22.3%→-2.9%)が減少に転じた影響が大きかった。製造業(4.8%→-6.9%)と農業(2.5%→-1.3%)もマイナス成長から抜け出せなかった。韓国銀行国民所得総括チームのシン・スンチョルチーム長は「2015年には日照りがあったが、2016年には雨が適度に降り穀物生産量が増えて、電力生産や対外貿易も好調を見せ、(1999年6.1%以来の最高値である)3.9%の成長を記録した。しかし、2017年は再び日照りがあり、穀物生産と水力発電量が減り、石炭など鉱物の生産が大幅に減少して重化学工業の生産も原料不足で不振だった」と説明した。名目国民総所得(GNI)は36兆6千億ウォンで、前年(36兆4千億ウォン)より0.7%増加したものの、韓国(1730兆5千億ウォン)との差は45.3倍から47.2倍に広がった。1人当たりの国民総所得も146万4千ウォン(約14万円)で、韓国(3363万6千ウォン=約333万円)との差が22倍から23倍に拡大した。

 北朝鮮経済の後退には国際社会の経済制裁が大きな役割をした。2016~17年、北朝鮮が核とミサイル実験を活発に進め、国際社会の経済制裁の強度もますます強化されたためだ。国連が2016年3月に採択した決議案(2270号)を通じて、北朝鮮の石炭と鉄鉱石の輸出を禁止しており、民生目的は除外していたが、同年11月に採択した決議案(2321号)では北朝鮮の石炭の輸出にクォーター制を導入し、上限(4億ドルまたは750万トン)を決めた。

 さらに、昨年8月に採択した決議案(2371号)では、北朝鮮の石炭や鉄、鉄鉱石、鉛、鉛鉱石などの鉱物資源や水産物の輸出を例外なく禁止した。北朝鮮の海外派遣労働者の数字を凍結し、北朝鮮との合作事業の新規または拡大も止めた。さらに、9月に採択した決議案(2375号)では、北朝鮮への原油輸出を年400万バレルに凍結し、精油製品の輸出も55%削減した。北朝鮮の繊維製品の輸出、北朝鮮の海外派遣労働者の新規契約も止めた。

 その結果、北朝鮮の昨年の対外貿易規模も55億ドルで、前年(65億3千万ドル)より15%も減少した。特に、輸出が17億7千万ドルで前年より37.2%も減少しており、輸入は37億8千万ドルで前年より1.8%増加した。シンチーム長は「北朝鮮制裁は石炭など主に北朝鮮の輸出を防ぐことだったが、昨年の原油と精油製品の輸入制裁が実施され、8月からは輸入も前年より減少している」と話した。

 強力な経済制裁措置の実施によって、今年の北朝鮮経済成長率はさらに低くなる可能性が大きい。昨年は下半期から原油輸入制限などが適用されたが、今年は1月から施行されており、1~5月の間の輸出と輸入がそれぞれ87%、40%ずつ減少したためだ。

 韓銀は1991年から国家情報院など関係機関から、毎年北朝鮮経済活動と関連した基礎資料を提供を受け分析した後、専門家の検証過程を経て北朝鮮の経済成長率を発表してきた。シンチーム長は「北朝鮮の経済成長率や産業構造、経済規模などを韓国の価格と付加価値率で比較して算出したものであり、この指標を他国と直接比較するのは望ましくない」と話した。

イ・スンヒョク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/854155.html韓国語原文入力:2018-07-20 12:00
訳M.C

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