本文に移動
全体  > 経済

執権後 僅か半年で…朴槿恵(パク・クネ)政府、財閥に白旗

‘総帥私益根絶‘趣旨 無視し
大企業の仕事集中割当 課税緩和
下半期 税務調査対象縮小など
‘経済民主化’大統領選挙公約 大挙後退

"規制のために投資意欲そがれる"
全経連主張 そっくり受け入れた格好
"財閥改革しなければ経済失敗" 憂慮

 朴槿恵(パク・クネ)政府が企業に対する税務調査の縮小発表に続き、総帥一家が所有する会社への財閥による仕事集中割当に対する課税緩和まで推進しながら、事実上財閥に白旗を上げたという指摘が出ている。

 ヒョン・オソク経済副総理 兼 企画財政部長官は、去る27日全経連の済州(チェジュ)フォーラムで、中小企業はもちろん大企業に対しても仕事集中割当関連の贈与税を減らすと明らかにした。 これに先立ち国税庁は去る23日、下半期の企業税務調査対象を既存計画より縮小すると発表した。 財閥の利益を代弁してきた全経連は、この間 企業に対する税務調査と仕事集中割当規制強化によって(大企業の)投資意欲がそがれていると主張してきた。 結局、朴槿恵政府が財閥の圧力に屈服した格好になった。

 朴槿恵政府の仕事集中割当に対する課税緩和は、財閥総師の私益騙し取り根絶のために仕事集中割当を規制するという経済民主化公約はもちろん、この間政界で議論された税法改正方向と矛盾する。 仕事集中割当課税は財閥総師一家の不当な富の形成と経営権便法継承遮断が目的だ。 今年、仕事集中割当に伴う贈与税納付対象者1万人余りの内、30大財閥総帥一家は60人余りに過ぎず、残りの大多数は中小・中堅企業経営者であると知らされながら、中小企業界は制度の趣旨を反映して自分たちは課税対象から除外してほしいと要求してきた。 これに伴い、セヌリ党が最近国会に提出した税法改正案は、中小企業を仕事集中割当課税対象から除外する内容を含んでいる。 大企業はこの法案の適用対象ではない。 6月国会では財閥総師一家の仕事集中割当規制強化を盛り込んだ公正取引法改正案が通過した。

 朴槿恵政府が検討している仕事集中割当課税緩和方案は、大統領選挙公約である財閥循環出資規制趣旨とも矛盾する危険性が高い。 企画財政部は「仕事集中割当を行っている大企業の系列会社間に持分関係がある場合、持分率に応じて課税金額を減らす方案を検討中」と明らかにした。 例えば、現代車グループ系列会社の物流関連仕事集中割当を通じて急成長した現代グロービスの場合、チョン・モング会長父子(持分43.4%)の他に現代自動車(4.9%)も株式を持っているが、チョン会長父子が出さなければならない贈与税を現代車の持分率だけ減らすという話だ。 経済改革研究所のウィ・ピョンニャン博士は 「朴大統領が財閥総師一家が少ない持分だけを持っていても、系列会社間の循環出資を利用してグループを掌握する奇形的支配構造を改善するために新規循環出資の禁止を公約として掲げておきながら、系列会社間の(循環)出資持分に応じて総帥一家の贈与税負担を減らすということは辻褄が合わない」と指摘した。

 朴槿恵政府は下半期に入って経済民主化の代わりに‘経済活性化’を前面に掲げている。 朴大統領は去る10日、報道機関幹部との懇談会で「(経済民主化立法が)ほとんど終わりにきていると考える。 …今度は投資して経済を発展させるために努力しなければならない」として‘経済民主化(立法)終了宣言’をした。 また、翌日には貿易投資振興会議で「投資する方々を背負っていかなければならない」とし、下半期政策の最優先点を投資拡大に置く意を明確にした。 ヒョン・オソク経済副総理も全経連フォーラムで仕事集中割当課税緩和の名分を‘企業活動への支援を通した経済活性化’として提示した。

 朴大統領は昨年の大統領選挙で経済民主化と地下経済陽性化など、改革を前面に掲げて中道指向の有権者までを攻略することに成功し勝利した。 だが、執権後わずか半年で財閥に投資と雇用を依存し、経済民主化を後退させている。 ユ・ジョンイル韓国開発研究院国際政策大学院教授は「朴大統領が財閥に投資と雇用をもの乞いする瞬間、経済民主化は遠ざかった。 過去に財閥改革に失敗した金大中、盧武鉉政府の前轍が繰り返される危険性が高い」と診断した。

 朴槿恵政府が財閥に白旗を揚げ、経済民主化と経済活性化に全て失敗する危険性が高いという憂慮もある。 ユ・ジョンイル教授は「韓国の投資率は経済協力開発機構会員国中で最も高いので、私たちの問題は投資規模ではなく投資効率性が低いことにある。 投資効率性を高めるには財閥中心経済体制を改革しなければならないが、反対に財閥の圧力に屈服すれば朴槿恵政府は失敗せざるを得ない」と話した。

クァク・ジョンス先任記者 jskwak@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/597472.html 韓国語原文入力:2013/07/28 21:24
訳J.S(2090字)

関連記事