"韓国の月城原子力発電所1号基と同じ型のカナダ ジェントリー2号機は、安全性問題と莫大な寿命延長費用のために最近閉鎖が決定されました。 韓国は費用計算を先に行い、情報を透明に公開した後に寿命延長を承認するカナダの論議過程を見習う必要があります。"
環境団体‘グリーンピース カナダ’の原子力分野専門家であるショーン パトリック ステンシル(48)は19日、韓国の‘核ない社会のための共同行動’と‘グリーンピース韓国’が用意した画像記者懇談会で「カナダで唯一寿命が延長されたポイント レプル原子力発電所の場合にも、2002年当初8千億ウォンの設備改善費用が発生すると推定したが、2005年には1兆1千億ウォン、2010年には2兆5千億ウォンに増えた」と話した。 彼は続けて「最近ジェントリー2号基の寿命延長を推進したハイドロケベックは費用が4兆ウォンに達すると予想されたため、その閉鎖を決めた」と付け加えた。 ジェントリー2号機は20日に稼動寿命が満了する月城1号機と類似設計のCANDU型原子炉だ。 韓国水力原子力は去る2009年に7千億ウォンをかけて圧力管などを交換し寿命延長申請をしたが、非常冷却熱交換器の不備などにより原子力安全委員会から承認を受けられずにいる。
10年余りの間、CANDU型原子力発電所をモニタリングしてきたステンシルは「カナダでは安全点検をした後に設備改善に入る費用を算出し、市民が多数参加する環境影響評価と公聴会を経た後に寿命延長承認手続きに入る」と語った。
CANDU型は事故発生時に原子炉の原子力出力反応が減少する他の型の原子力発電所とは異なり、むしろ反応が増加する‘両反応度’を示し、国際原子力機構(IAEA)でも原子力発電所共通安全基準に適合しないという判定を下したとステンシルは紹介した。 彼は 「安全基準が強化されれば費用が増加し、原子力発電所の経済性が低下する」としながら「カナダでは安全規制を強化しようとしていた原子力安全規制庁委員長が業界のロビーで解任される事態まで起きた」と伝えた。
ステンシルは「日本、福島原子力発電所事故で私たちが得た新しい教訓は、原子力発電所が集まっている場合、連鎖事故が発生しうるということだ。 月城1号機の寿命延長可否を決める時も、この点を優先的に考慮しなければならない」と勧告した。
カナダは稼動中だった22基の原子炉の内2基を閉鎖し、ジェントリー2号機を含め計7基が2020年までに閉鎖される予定だ。 ステンシルは「オンタリオ州は新再生エネルギーに集中投資をした上に、エネルギー節約と効率化で原子力発電所閉鎖後にむしろ電気料金が下がった」と語った。
イ・グンヨン先任記者 kylee@hani.co.kr