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三星(サムスン)・現代車の娘たち 今度は中小広告市場‘総取り’

原文入力:2012/06/21 22:34(2080字)























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 第一企画 イ・ソヒョン、イノーション チョン・ソンイ、独立広告部署 組織
‘1業種1社’の不文律を破り競争・中小業者広告まで狙う
零細業者、売上不振‘息切れ’… "大企業入札制限制度が必要"

 三星(サムスン)グループと現代車グループの系列会社である第一企画とイノーションが系列会社広告を一人占めするだけでも足りなくて、いわゆる‘別動隊’を作って競争業者はもちろん中小広告まで一気に総取りしようとしているという批判が提起されている。 両社の別動隊は、企業秘密漏洩を防ぐために1業種当たり1企業の広告だけを担当する‘1業種1社の不文律’まで破っている。

 21日、広告業界によれば、第一企画は2007年‘ザ・サウスカンパニー’を設立した。 イノーションは昨年‘ザ・キャンペーン レプ’を作った。 二つの別動隊は本社とは別個の独立事務室を使っている。 ザ・サウスカンパニーはソウル、梨泰院洞(イテウォンドン)の第一企画の代わりにソウル、瑞草洞(ソチョドン)三星(サムスン)グループ社屋近隣に、ザ・キャンペーンレプはソウル、駅三洞(ヨクサムドン)のイノーション事務室近隣に事務室がある。

 2つの別働隊は組織上は一つの部署だが、営業は独立法人のように行っている。K企業は今年初めザ・サウスカンパニーから広告入札に含めてほしいという要請を受けた。 この企業関係者は「ザ・サウスカンパニー関係者が訪ねてきて‘事務室も江南にあり、第一企画とは分離しており、企業秘密は心配しなくても大丈夫’という趣旨の話をした」と明らかにした。 第一企画はK企業の競争業者であるN企業の広告を担当しているが、ザ・サウスカンパニーは別組織なので別に問題がないと明らかにしたのだ。 イノーションもやはり現代車グループの金融系列会社である現代キャピタルの広告を一人占めしているため、他の金融圏広告を獲得できなかったが、ザ・キャンペーンレプを通じて競争業者の広告受注に乗り出している。

 国内広告市場は独立広告会社が成長しにくい構造だ。最近、韓国広告協会が発表した‘2011年広告会社取扱額現況’を見れば、20位以内に国内独立広告業者は見当たらない。 10位圏では8ヶが大企業所属で、残りは外国系だ。 このような状況で広告を総取りする第一企画とイノーションの形態を巡りもはや言うべき言葉が見つからない。 ある広告業者関係者は「第一企画とイノーションが互いに1位だとして争いながら、広告を総取りして独立広告業者が立つ瀬がなくなっている」と訴えた。

 その上、別動隊は中小広告市場まで狙っている。 広告専門研究機関である韓国CM戦略研究所キョン・ウォンシク所長は「かつては第一企画のような大きい企業らは年間広告執行金額が50億ウォン以下については競争に参加しなかった」として「最近ではそれよりはるかに低い金額の入札にも飛び込んでいる」と話した。 彼は「独立広告会社を生かすには、一定金額以下の広告入札には大企業の参加を制限する制度的改善が必要だ」と付け加えた。

 両社が売上を増やすのに血眼である背景には‘財閥3世娘’らの競争心理があるという分析が多い。 第一企画にはイ・ゴンヒ 三星(サムスン)電子会長の次女イ・ソヒョン副社長が、イノーションにはチョン・モング現代車グループ会長の長女チョン・ソンイ顧問がいる。 ある広告専門家は「両社共に財閥3世が経営に参加している」として「第一企画は3世競争の中で経営能力を認められるために売上を増やそうとしていると見られる」と話した。 また 「非上場企業のイノーションも総帥一家が保有している株式が今後の上場時に高い評価を受けられるように売上を増やすことにまい進していると見られる」と話した。

 第一企画関係者は「ザ・サウスカンパニーが(広告執行金額の)小さい広告を受け持っているが、Sオイルなど大きな広告も受け持っている」として「自由奔放なアイディアを生かすために作った組織であるだけ」と説明した。イノーション側は「既存の1~4本部の他に、アイディアを中心に新たにアプローチするために作った組織」と明らかにした。 また、別途の事務室を使っていることに対しては、両社共に 「本社建物が手狭で」と答えた。

 一方、第一企画が先月独立広告会社‘フロッグ’を買収したことがこの日確認された。 また別の広告業界関係者は「第一企画が互いに競争関係にある企業の広告を引き受けているため、広告主が嫌がったと理解している」として 「それをなだめるために独立会社を整えたようだ」と話した。

イ・ジョンフン、クォン・オソン記者 ljh9242@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/539052.html 訳J.S