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‘キリュン闘争’ 1895日を共に歩んだカメラ

原文入力:2011-01-12午前08:58:58(1548字)
‘進歩政治’記者 チョン・テギョン氏
路上現場 長い呼吸を記録
社会的写真 日照りの中 恵みの雨

クァク・ユンソプ記者

←‘お前たちは孤立した’ドキュメンタリー写真

‘お前たちは孤立した’ドキュメンタリー写真集
撮った人と撮られた人、皆の汗と涙が染み込んだドキュメンタリー写真集が出た。<進歩政治>カメラマン チョン・テギョン(下写真)氏が2005年8月から1895日間、一つの現場を守りながら撮った写真で構成した。写真集<お前たちは孤立した>はキリュン電子非正規職闘争の小さな歴史を含んでいる。チョン・テギョンはこのように話す。「2005年8月が最初だ。その一ヶ月前の2005年7月に労組ができて、現場占拠籠城をしていたが、携帯メールで解雇を受けた初めての事例だろう。その時に見たのがキリュンの鉄門だった。

←<進歩政治>カメラマン チョン・テギョン氏

鉄門を挟んで中には座り込みをする人々がいて、外には彼らと連帯するための人々が守っていた。ちょうど外にいた一人の子供が鉄門に近付き、座り込み中のママに手を差し出し挨拶するのを見た。瞬間、言葉でしか聞いたことのない1970年代労働現場を思った。それが今の現実だなという考えで撮らなければと決心した。"

その日以後、チョン・テギョンは雨が降ろうが雪が降ろうがキリュンの非正規職労働者たちと共に現場にいた。路上テント籠城、断食、断髪、小競り合い、三歩一拜、フォーククレーン籠城まで、労働者たちのそばにはチョン・テギョンのカメラが共にいた。「写真は世の中を変えられない。ただし写真は世の中を見せることはできる。ちょうど変わっている瞬間の世の中を」と言った写真家マルク リブの言葉のように、彼はキリュン電子の話を写真に収め知らせることにした。

だが、チョン・テギョンが5年2ヶ月を路上で過ごしながら撮った写真は不幸にも多くの人々に知られることはできなかった。進歩メディアを除く大型報道機関らはキリュン電子の現場を報道した事例は殆ど無い。

←‘お前たちは孤立した’ドキュメンタリー写真

昨年11月、キリュン電子労使は "あまりにも遠い道を回って" 電撃的に妥協し、10人の非正規職労働者を1年6ヶ月の猶予期間を経た後に正規職として雇用することで合意した。キリュン事態は一段落したように見え、今は一冊の写真集が残った。

今、私たちの時代で社会的役割を忠実に果たすドキュメンタリー写真家と作品がどれほどあるかを調べてみれば間もなく失望することになる。十本の指を満たすのは難しい。こういう風土でチョン・テギョンの<お前たちは孤立した>は日照りの中の恵みの雨のようだ。この写真集には多くの人々の推薦のことばと文が載っている。

←‘お前たちは孤立した’ドキュメンタリー写真

小説家チョ・セヒ氏は「ある小人たちに関する話を書いた後、30年余りが過ぎたが、依然として人々が龍山で焼かれたり、双龍でウサギのように追われたり、キリュンでゴミのように捨てられている。その痛みを無視せずにもう一度見ろとそれが今、声もなく叫んでいる。これらの写真を見て私たちが辛いのは私たち皆がそこにいながら実際にはそこにいなかったためだ。彼らを放っておいて私たち皆は安らかだったか」と推薦のことばで書いた。本の収益は非正規職闘争基金として使われる予定だ。

クァク・ユンソプ記者 kwak1027@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/458336.html 訳J.S