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文前大統領、まちの本屋開く…「本屋さん」として住民とコミュニケーション

登録:2023-01-17 06:05 修正:2023-01-17 08:01
早ければ来月、自宅のある平山村にオープン 
「対話して討論する媒体に… 
本屋さんとして一緒に本も読む」
平山村の自宅の本棚の前に立っている文在寅前大統領=ハンギル社提供//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が、退任後に滞在している慶尚南道梁山市下北面平山村(ピョンサンマウル)に早ければ来月、「まちの本屋」を開く。本を好んで読む「愛書家」や機会がある度に本を勧める「勧読家」を越え、本を通じて対話と交流の空間を作る考えだ。文前大統領は昨年12月13日、平山村で行われたハンギル社のキム・オンホ代表とのインタビューで、このような「本屋作りの構想」を明らかにした。同日のインタビューは本紙とハンギル社の共同企画で行われた。青瓦台を離れて以来、一切マスコミと接触しなかった文前大統領は、同日のインタビューでも政治懸案に関する言及はせず、ひたすら本をテーマに語り合った。

 文前大統領は同日のインタビューでキム代表に「すでに多くの地域で書店運動が起きている。私が住んでいる平山村でも小さな本屋を開いていろいろなプログラムを展開できると思う」とし、「村の小さな住宅一軒を内部だけリモデリングしてオープンするため、静かに準備している」と明らかにした。また「本屋の名前は『平山マウル本屋』程度に考えている」とし、「2月か3月にオープンする計画を立てている」と語った。

平山村の自宅の本棚の前に座っている文在寅前大統領=ハンギル社提供//ハンギョレ新聞社

 文前大統領が本屋を開くことを思いついたのは、自分を迎え入れてくれた平山村の住民たちにどんな方法であれ役に立ちたいという考えからだという。文前大統領は「平山村は静かで美しい田舎まちなのに、私がここに自宅を建てたことでデモによる騒音と罵詈雑言が村を覆ってしまい、住民たちは精神的に大きなストレスを感じている。飲食店やカフェ、店を経営する方々が被害に遭うのを見ながら、私が何か役に立てる方法はないか悩んだ末、村の本屋を考えるようになった」と語った。

 文前大統領が構想している本屋は、単に本を売る機能的空間を越えて、良い本を勧め、本を媒介に対話が続く交流と省察の場だ。文前大統領は「本屋独自のコンセプトを作り、このコンセプトに共感する方々が本屋に来て本を購入していく、そのような本屋にするのが良いのではないかと思う」としたうえで、「著者と読者と会って対話する本屋、本を読む友人たちが訪問し討論する本屋にしたい」と話した。青少年読書サークルや近くにある通度寺(トンドサ)と連係して歴史と文化をテーマに勉強会を開いたり、平山村の陶磁器職人たちの助けを借りて陶磁器作り体験プログラムを運営する案も構想中だという。

 文前大統領は直接「本屋さん」として働く意向も示した。文前大統領は「本屋を開いたら、私もそこで働き、本を勧め、一緒に本を読みたいと思う。ホームページを通じて本屋の日常の様子をアップすることもできると思う」と語った。

チェ・ウォンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/1075785.html韓国語原文入力:2023-01-16 20:37
訳H.J

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