韓国の文化体育観光部長官「オスカー賞に次ぐ韓流授賞式を作ろう」
新型コロナの克服、文化ニューディール、国政広報に集中
「現場とコミュニケーションする政策に重点置く」
「オスカー賞に次ぐ、K-POPフェスティバルのような授賞式を作る必要があります。民間に提案し、政府の役割を模索するつもりです。民間中心のシステムで運営し、サポートするような…」
25日、ソウル世宗路（セジョンノ）の外交部庁舎で初の記者懇談会を開いたファン・ヒ新任文化体育観光部長官が特に関心を示した分野は韓流市場だった。「韓流文化宗主国としてアンカー(錨)を下ろすためには、オスカー賞やグラミー賞のような授賞式を作らなければならない」と強調した。「BTSのK-POPと韓国ドラマが世界的に有名になった今が絶好のチャンス」だと語った。
「大衆文化芸術は市場を作るのが重要です。韓国は映画分野でオスカー賞のようなものを作ることはできないが、韓流ドラマが世界的な人気を博しており、映画祭のように見せて、その期間中にドラマに出た音楽や衣装などでコンサートやファッションショーを開けば、観光やコスメなどの産業が活性化するでしょう。韓流スターが主要観光地を紹介するオンラインプラットフォームも構築しようと考えています」
授賞式の新設で韓流市場を持ち上げようとするアイデアは、いわゆる「文化ニューディール」を主要課題に掲げ、文化芸術・観光・体育分野の市場をしっかり育成していくという構想につながった。「少しずつ予算を支援するのではなく、政府の韓国版ニューディール事業に文化ニューディールを組み込み、拡大していく」ということだ。特に、オンラインゲームやeスポーツ分野で10億ドル以上を輸出する事実上の宗主国として、それにふさわしいディズニーランドレベルのゲームランドを作るべきだという意見も示した。
コロナ禍で大打撃を受けた観光業界の支援策としてはPCR検査を取り上げた。30分から1時間以内に新型コロナ感染の有無を迅速に確認できる検査方式だ。空港でPCR検査を受けた後、直ちにビザを発給してもらって2カ国以上の国外清浄地域の観光（トラベルバブル）を認めることを検討しているという説明だ。「食品医薬品安全処で一般使用承認が出れば、関連国と協議する計画」だとし、「法的手続きさえうまく解決すれば、業界ですぐにでも推進が可能である。公演やスポーツ競技観覧にも適用できる」と述べた。
先にファン長官は冒頭発言で、在任中に集中する3つの課題として、新型コロナの克服と文化ニューディール、国政広報を挙げた。就任後10日間、文化・スポーツ界の現場を視察するうちに、政府支援も重要だが、実際に人々がどのように支援を体感するのかを把握し、改善するフィードバックシステムを整えることが重要だと考えるようになったとし、SNSやオフライン、ビッグデータなどを含む様々なコミュニケーションチャンネルを構築すると約束した。「文化体育観光部の予算は2兆4千億ウォン（約2300億円）台。省庁の職員の皆さんに聞いてみました。この少ない予算で、貧しい画家に絵具を与えるか、それともパンを与えるか、考えてみてくださいと。現場に行ってみたら、政府の政策についてあまり知られておらず、自分たちの声をどこに伝えるべきなのか分からないケースが多かった。昨日会ったスポーツ界の校内暴力被害者選手たちの言葉に心を打たれました。省庁では考えられなかったことでした。未熟ですが、少しでも予算と政策に実効性を持ってアプローチできるよう、現場の人々とコミュニケーションを取っていきたい。もちろんマスコミも現場です」
訳H.J
