本文に移動
全体  > 文化

済州・沖縄・台湾が手をむすび島の連帯展示

登録:2019-12-18 01:31 修正:2019-12-18 08:19
東アジア平和芸術組織委員会、18日から4・3記念館で展示 
3つの島に影落とす歴史の省察による平和連帯
『島の唄』展示会のポスター//ハンギョレ新聞社

 戦争や虐殺が影を落とす東アジアの3つの島が、平和を語る場が設けられる。

 済州、沖縄、台湾という3つの島の連帯を基盤とする東アジア平和芸術プロジェクト組職委員会は、済州4・3平和記念館展示場とポジション・ミンにおいて来る18日から来年1月31日まで『島の唄』と題した展示会を開く。

 同組織委が初めて行うこのプロジェクトは、東アジア地域にあった過去の帝国主義による侵略や植民地支配、国家暴力などの暗い歴史を省察し、これを平和の議題に発展させるために企画された芸術プロジェクトだ。今回のテーマ企画展のタイトルは、東アジア3島の連帯らしく、日本のロックバンドTHE BOOMの歌「島唄」から取った。この曲は、グループのボーカルの宮沢和史が沖縄でひめゆり学徒隊の生き残りであるおばあさんに出会い、作詞作曲した歌だ。組織委は、島の傷と痛みを平和のメッセージとして伝えるこの歌のタイトルを、済州や台湾と結ぶ「島の連帯」を通じて東アジアの平和の羽根へと発展させるという意志を明らかにした。

 今回の展示会の芸術監督は美術評論家のキム・ジュンギさんが務め、共同キュレーターとしてキム・ジョンヨン、ウダクォ、豊見山和美、アライ=ヒロユキ、岡本有佳が参加した。出品する作家は済州17人と韓国本土11人、沖縄4人、日本本土1人、台湾7人、香港2人、ベトナム2人。

キム・ウンソン、キム・ソギョンの作品「平和の少女像」//ハンギョレ新聞社

 今回の展示会では「表現の不自由展@済州」と「2019麗順(ヨスン)平和芸術祭:指の銃」の済州巡回展の性格を帯びた「指の銃@済州」が同時に開かれる。「表現の不自由展」は、今年あいちトリエンナーレのセクションとして開かれた「表現の不自由展・その後」を済州島に招き、表現の自由に対する日本社会の苦悩と葛藤を共有する巡回展だ。検閲で論議を呼んだ「平和の少女像」にも会える。指の銃展では、今年順天(スンチョン)で開かれた麗順平和芸術祭の作品を展示する。

 昨年11月に発足した同組織委は、「芸術活動を通じて東アジア地域の平和を探る人々のネットワークである。戦争の脅威に立ち向かい、反戦と平和のメッセージを込め、相互に共有する芸術活動を行う」という。組織委はまた、「組織委の芸術活動は過去にとどまらず現在と未来に進むだろう。展示場のような制度空間にとどまらず、路上や広場、暮らしの場、闘争の現場へと出てゆくだろう」と付け加えた。彼らは今後、展示会やカンファレンス、定期刊行物発行などの活動を展開する計画だ。

ホ・ホジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/jeju/921145.html韓国語原文入力:2019-12-17 15:23
訳D.K

関連記事