110年前の大韓帝国時代、群山(クンサン)港に建設され、日帝のコメ収奪と港の変遷史を見守った旧群山税関本館が国家史跡になる。
文化財庁は22日、全羅北道群山市蔵米洞(チャンミドン)の旧群山税関本館を史跡に指定すると予告した。また、群山の別の近代建築物である旧裁判所官舎と旧朝鮮運送株式会社の社宅、濱海院、旧南朝鮮電気株式会社支店は、慶尚北道の倭館(ウェグァン)聖堂と共に近代文化財への登録を予告した。
1908年に大韓帝国政府が建てた旧群山税関は、旧ソウル駅舎(1925年)、韓国銀行本館(1912年)と共に20世紀初めに韓国に導入された洋式の建築様式と技法をよく示す建築物だ。氏名不詳のドイツ人が設計したと伝えられ、西欧から輸入した赤煉瓦で外壁を積み、銅版で屋根を拭いたゴシック・ロマネスク様式だ。日帝強制占領期間に群山港を通したコメ収奪の歴史をそっくり見てきた建築遺産で、1994年に全羅北道記念物に指定された。建設当時は、監視係庁舎、望楼など周囲に様々な施設があったが、現在は本館と倉庫だけが残り、湖南関税博物館として公開されている。
1966年に建てられた倭館聖堂は、60~70年代に韓国国内で180カ所以上の聖堂建築物を設計したドイツ人神父アルビン・シュミット(1904~1978)の作品だ。ゴシック、ロマネスクなど西欧の伝統建築様式にしばられていた韓国国内の相当数の聖堂建物とは異なり、やわらかい曲面と直線の対比が引き立って見えるモダニズムスタイルを積極的に受け入れた点が評価される。
群山の旧朝鮮運送株式会社社宅は、1932年に個人の住宅として建てられ、流通業関連会社が買い入れて活用した建物だ。近代日本式の木造瓦屋根住宅で、前面と側面に床廊下を設け、ガラス戸で囲まれた構造になっている。1940年に建てられた旧群山裁判所官舎は、日本式と洋式の建築技法が融合した2階建ての内外部の原形がよく残っており、1935年に建てられた旧南朝鮮電気株式会社群山支店は装飾を排して流線型の輪郭を強調した。当時地方では珍しいモダニズムスタイルの典型を見せる建物だ。1965年に建設された濱海院は、群山市蔵米洞にある中国華僑レストランで、1、2階空間が吹き抜けになっている華僑式住居空間の特有の構造を維持してきた。文化財庁は、予告期間である30日間で各界の意見を取りまとめ、文化財委員会の審議を経て指定と登録の可否を確定する。